街の様相も変化してくるでしょう。
「サラリーマンが飲んで帰る風景」というものも縮小するわけですし、景気動向的に残業帰りのサラリーマンが飲んで帰る世界そのものが昭和的な過去のものになりつつあります。
週末の終電ホームには相変わらずゲロ模様が健在ですが、喫煙率動向と似たように(全体としては低下だけれど男女平等を反映して男女比の差が縮まっている)女性がホームで酔い潰れている状態を見ることも珍しくなくなってます、
この状況で飲酒率が下がる、
飲んで帰るとしても「自宅駅に降りてから」の方が楽ですよね?
同伴者の飲酒率も相対として下がっている事になります。
部屋探しの現場でも”友人関係と同じ駅”希望する人増えているような感じもありますから、「勤務地寄りのターミナル駅で飲む」状況は低下していくのじゃないかと思います。
ここに評価は様々ですが石原知事の風俗店を閉鎖させる政策(特別報道されていないと思いますがNYの政策を習って風俗店追い出しに近い行政指揮を行っている)も被って、
渋谷・新宿・池袋辺りは『休日の日中』を中心とするショッピングや映画等の街へ必然的に特化していく可能性あります、
となると平日は「通勤時間含めて早く帰りたい」となるでしょう。
→比較的都心部近郊の人気がより高くなる
お酒を飲まない人にとっても”付き合い”が減る分自宅で過ごす時間が伸びる事になり、
賃料相場的にも随分と格安な物件が増えていますから、
結果→「広めの部屋」を希望する人が確実に増えてきますよね、
本来であればミニマルコンパクト含めてそのまま都心部へのニーズが急速に高まっても不思議では無いのですが、飲酒率低下との関係で都心ターミナル駅繁華街へ立ち寄る事が少ないとか、友人関係含めて「大幅に相場が安いってことはないけれどちょっと郊外の駅」が優先されるとすれば、利便性だけで都心部にそのまま暮らすニーズが急速に高まっていない現状(個性の範囲に留まる)も理解できます。
政権交代もあるかって時代の変遷期の部屋探しを考えてみるとですよ、
ちょっと郊外程度で相場的に広さを求める場合
「古築賃貸広め」これは”アタリ”なんじゃないでしょうか?
事マンションに関しては古築賃貸で内容がいいのは必然的に都心部になります(開発の歴史と底地相場と上物のバランス)。
ですから「ちょっと郊外の駅」と考えてみると(=低層指定地域だったりする)木造アパートを狙うのがあっているように思います。
(ちょっと賃料上げれば近郊のRCも狙えますがここは各人の判断ですね)
※ちなみにRCで古築を近郊で狙う場合にはターミナル駅から3駅以内等ここも都心に近い方が有利です
それよりなにより注目すべきは『店舗物件』じゃないでしょうか?
思うんですが、
近郊で現在一部シャッター商店街だみたいな地域が再興する余地大きくなっているように感じます。
業態として
「飲める人にも飲めない人にもでわりかし遅くまで営業しているcafe」
「夜になってもスイーツが品切れする事の無い”少し広さに余裕のある”喫茶店」
(飲酒率の後退から逆算するとスイーツの需要は増加する)
「ちょっとした食事もできるがあくまでも純喫茶がメインの趣味性の高い店」
この辺ニーズ高くなるでしょう。
それに比して物販はターミナル駅の変貌とインターネット通販に押される格好になるので、生鮮食料品系を中心(衣類はファミリー系とか)。
万引き被害で大弱りの書店も(雑誌週間漫画はコンビニなので)、対万引き効果も狙って「棚を減らして広目の店舗構成とし(マンガも)単行本中心にして品揃え」を豊富にすれば相互に効果を発揮するのじゃないかと?
(供給過剰ぎみのヘアーサロンも都市近郊の方が生き残る率が高いかもしれない)
※加えて是非とも銭湯はまだまだ生き残ってもらいたい、
逆さまに考えると、こういった街があれば賃貸住居の人気も上昇します。
(地権者的には土地評価額が上昇する可能性もあるでしょう)
「飲酒率が下がってきている」状況が、都市機能の棲み分けを促進するかも知れません。
何気に地域社会のキャラクターも鮮明になるので、
自宅駅の街に対する滞在時間も長くなる事になるのと同時に友人の近く等を動機とするなどを背景にその地域特定のニーズが元々あった地域社会の個性を促進する結果にもなるでしょう。
飲食店業界的にはその対応に追われてかなり大変な事になるでしょうけれど、都市での生活って水準で考えれば好ましい傾向に推移していくのじゃないかと思います。
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飲酒率が下がってきているらしい(3)
2009年08月18日
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