先日報道で隣室の音をめぐる争いで傷害事件の報道がありました。
相変わらずマスメディアの報道は『ピント外れ』なもので、事件が起きたのは公営住宅らしく外観からは古築のRC造に見えました。ところが報道では(得意の街の声であるとかの手法で)木造アパートなので音が聞こえるとか(これは安易なフローリング改装系の問題だと思うし)、生活時間が違う住民の音楽系騒音であるとか(生活時間に関係無く一般的に特別な防音設備か特記事項に許可が無い限り”演奏禁止”ですから)、見当違いの報道してました。
傷害事件に至る経緯は心理学や犯罪性(心理学としても特別な分野)による事件として個別のものですが、公的報道としては社会的関心事項として『ドアクローザー』の調整に関する注意喚起が重要なところでしょう。
ドアの開閉音は大変大きな音エネルギーになります。
なんといっても振動版が大きい(30pウーハ−どころか縦1.8m横0.9mの巨大振動版)、重量もばかにならないので(25s〜というところでしょうか)鉄骨伝い的な衝撃音も伝わります。
(事件の起きた古い公営住宅はアルミでは無く防火鉄扉系の重いタイプです、)
このような玄関のドアには通常油圧式の『ドアクローザー』が付いており(あのドアの上部に設置されている自然にドアが閉まる奴です)、人の心理として自動で閉まるものなので「閉まるに任せる」場合が多くなります。→『ドアクローザー』の調子によって開閉音が大きくて(油圧に)逆らって手で閉まる速度を調整しようとするとこれには結構力も使いますから。
(古築の公営住宅ともなれば経年変化で油圧調整も自然にズレていても珍しくありません。) ↑
この現象を(ドアクローザーの仕組みや)事情を知らない近隣住民はどう解釈するかと言えば、ドアクローザーの不調で玄関ドアの開閉音が大きくなっているのでは無くて、あたかも「入居者が電話のガチャ切りみたいに、意図的に”バンッ”と大きな音がするのをわかって鳴らしている」と解釈する可能性あるワケです。
(勿論音響現象として当該室での音より共振や残響のついた隣室の方がうるさく聞こえる場合もあり得ます。)
■『ドアクローザー』の調整は驚くほど簡単です
勿論ご存知の方も多いと思いますが、身近に知らない人がいたら是非教えてあげてください。
(ある意味、簡単過ぎるので特別に説明されていない種類の設備のひとつかもしれません。)
建具屋さん的には「思い切り回してくださいとネジ見えるでしょう」ってことかもしれませんが(事務所タイプにはカバー付のものもあります)、これを案外知らない人もいると思います。
調整方法自体は至極簡単でドライバー一本30秒で可能ですが、説明には図解の方がわかりやすいのでで、以下リンクを参照ください。
ドアクローザの調整方法
http://www.ryobi-group.co.jp/projects/builder/support/tyousei.html
(建具メーカーでもあるRYOBIのサイトです)
ぶっちゃけ「デッカイ油圧調整ネジを回す」事で調整できます。
賃貸住宅の場合であれば、しっかり管理している一般的な物件は解約時のメンテナンスなどでチェックされていると思いますが(事実内見で玄関ドアがバタンと鳴った経験はありません)、公営住宅や分譲や賃貸長期更新など経過時間が長い場合には「知らない間にドアクローザの調整がズレてくる」事も少なく無いと思われます。
又、普段から荷物が多いなど「開閉速度を遅らせたい」人もいると思います。
調整は簡単ですから是非紹介のRYOBIのリンク参考に調整してみてください。
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