この洋風家具は、室内土足の暮らしにとっては貴重なリラクゼーションアイテムなんだけれど、日本の文化では「玄関で靴を脱ぐ」のが常識なので「ソファーの前面を背もたれにして床に座っている」状態が多くなる。
果たしてソファーは必要か?
実際問題ベッドが「背もたれ機能としてソファーと等価」なーんて使われ方もしているので、二人がけのソファーが粗大ゴミで捨てられているのを良く見かけるのはご存知のとおり。
この辺にはやはり文化的な側面があって、日本人は一般的に椅子に座る文化が定着していない事もある。
電車なんかでダラ縲怩チと姿勢を崩して座っている人なんかがいるけれども、椅子は腰がキチッとホールドされるような座り方(深く座る)をしないと「疲れやすい」。
実際のところ欧米人に比較して座高の高い日本人にとって、重量バランスからしても「椅子に座ると前のめりになりやすい」って事もあるから、腰をホールドさせて背もたれを使ってくつろぐって姿勢そのものがどうなんだろうってとこもあるかもしれない。
そもそもが、畳の暮らしってとこからするとくつろぐ時には「横になっちゃう」のであって、和風建築における畳の部屋って「床全体がソファーだ」ぐらいの勢いの造りだから、本来のんびりくつろぐって部分のパフォーマンスは和室の方が圧倒的に上回る事になる、その上ソファーを置く必要も無いので部屋も広く使える、
しかし洋室での暮らしが増えている昨今「和室がいいよ」って結論じゃこれまた面白くない。
「ソファーのある暮らし」って、どんな風に考えるといんだろう?
フローリングのリビングなんかにソファーが無いんじゃインテリアとしてもつまらない。いっそのことホームシアターの“席”と使い道を決めてしまうのか、これはインテリアなんだと割り切ってソファーの前に座るのか、あれこれ考えてみる。
案外フローリングのリビングって存在自体の居住性がイマイチなのでこれを補完するためにソファーが必要だと考えるといいのかもしれない。
「茶の間かリビングか」ここいら辺に答えはあるように思う、
豊かさを感じるためには広さも必要だろう、6帖をベストバランスとする和室に比べて洋室だと12帖でも18帖でも広すぎる事に違和感を感じる事はない(和室だと宴会場みたいになってしまう)。
6帖の茶の間で、卓袱台の上にはいつでもお茶が飲めるようにポットがあるってな暮らしだと寝転がっていてもいんだが、コーヒー飲むにもキッチンにいかなきゃならないリビングの暮らしって「寝転がってしまうと、ものを取りにいくのもおっくうになってしまう」、
結論、日本のソファーってのは部屋の広さ(リビング化)の結果起きる居住性の低下を補うためのリラクゼーションアイテムなんだろう。
寝転がるほどじゃないが、立ってキッチンに飲み物を取りにいくのはソファーでくつろいでいる方が楽なんであって(この辺が部屋が広い事が普遍的に“良い”を意味しない理由)、やっぱここにもトレードオフの関係がある。
12帖を超えるリビングにはソファーが似合う、
でもって、そんなソファーで「だらしな系」の座り方しているとやーっぱそのメリットを失うわけで(笑
ここで提案、
ソファーの選び方だけれど、座り心地を一番に選ぶのではなく「立ちやすさ」で選んでみたらどうだろう。
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