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昨今のリノベブームに思う、

2006年12月23日

賃貸ではリノベって言葉が定着する以前から、定期的な室内の全面改装は当たり前の話だった。10年縲・5年もすれば退出管理以上にメンテナンスとして室内造作の見直しが必要になるし「和式トイレから洋式トイレ」のように日本の習俗の変遷に合わせていくことが賃貸住居では自然な事だからだ。
なので”当たり前”なので特別な言葉で表現する事はなかった。
なので、未だに賃貸の場合のリノベと言えば『室内全面リフォーム』とかって表現が用いられる場合が多い。
リノベと言えば専ら分譲物件のキャッチコピーとして一般化したといってもいい。
さて、そんなリノベなんだけれどもいろいろ背景事情がある。

本来全面改装を行ってから新たに「室内新品」として売却するのであれば購入者の希望を聞いて注文を受けて改装するのが合理的なのだけれども、そうそう簡単にはいかない。銀行の住宅ローンの審査の事も考えなくてはいけないので、通常売主が自分のセンスでリノベしてから売り出す事になる。
素材買いとして中古の室内造作耐用年数の過ぎた格安マンションを購入してから自分で改装すれば事足りるのだけれど、これまた購入後にその改装費用のローンが希望どおり組めるのかもやってみなければわからないし、そもそも実際工事に入る段階で改装見積もりが予定額を上回る事もあるだろう。
そんなこんなで、分譲リノベーション物件は専ら売主がこれを行い完成後販売される。

昨今のリノベブームの背景には環境問題やリサイクルの思想もあって、いかにも「社会的にも期待される美しい在り方」的なイメージがあるのだけれど、業界内部の見方は違う。デザインセンスがあってリノベブランドとして定着しているような業者にとっては「儲かる話」だからだ。
確かに、購入者が直接自分でデザインする力が無ければ購入後に意匠デザインをデザイン事務所に頼む事になるのだから結果は同じにも見えるけれども、簡単に言えば一般家庭の銀行審査とデザイン事務所の法人としての事業資金の融資とは最初からスケールが違うのだから法人なら用意に”素材買い”をしてリノベ用のマンションを仕入れる事が可能であって結果的にデベロッパーによる専業としてリノベーション販売って形が成立する。
ここの市場にローン審査を背景に一般世帯は参入できないの事になるのだから「その市場は”金融的な制度上の権益”的に間接的に保護されている」と考えていい。
実際古築マンションを売却する個人オーナーにしても「金融権益的に保護されている市場」を背景に本来あるべき価格より安く売却する事になる。
この時、この物件にローンが残っているとする場合安く早期売却を推し進めているのは金融サイドって事にもなるんであって、果たして一般世帯にとって現在のマンションの市場は「安く売却し、高く買わなければならない」のであり、同時に「それは全て金融サイドの利益を保証する結果となる」状況だ。

実際簡単な話で「キャッシュを持っている奴は強い」って意味なのだけれども、不条理な話でそんな金融サイドの資金需要を満たしているのは庶民の貯蓄率であり、又庶民の税金でもある。同時に低金利政策でワリを食っているのは(一般には低金利なので住宅ローンが有利と言われるが経済学的には論理矛盾)預金者である。
本来経済成長が堅調であれば、軽いインフレ傾向にあるのであって金利というのはこのインフレによって吸収されるので(ある意味預貯金が実質金利ゼロなのはアリの話)、これは所得の上昇率と比例する話だった。
簡単に言えば給与の上昇があるので、住宅ローンの支払いに困る事は無いのだし同時に変動金利にも所得は連動する筈だった。
しかし、経済学的に昨今の傾向は法人所得は増加しても人件費(所得)はこれに連動しないのであって(経済成長のバックグラウンドである総需要は”海外の需要”なので国内の需要=所得拡大である必要が無い)、同時に企業の実績はその国際競争力によることになるので=人件費を簡単には増額できない構造にあるからだ。
実はこの国際的な経済成長の構造は、正常な経済ではない。
何故なら、その現在成長中の国外の需要は先進国からの金融支援によるのであって、実質的には当該国の所得の増加とダイレクトにリンクしないので(外国為替上その当該国の通過レートが正常に変動しない)、なんていうか外国市場を迂回した”公共投資”みたいな歪な形になる。
結果販売実績を伸ばす輸出企業にしても「これまでの国内市場での販売増のような売上とは質的に違う」結果となる。「儲かっているのに苦しい」のだ、
不思議と儲かるのは「”金融”だけ」、世界的なマネーゲームの側面が大きい。

ある意味、デフレの現況はその辺にあってそれこそその間の先進国間の経済事情は「どの国にその歪な世界経済の成長をツケを回すのか」って”競争”であって、果たして国際競争力ってのは「何のための競争力なのか」さえ怪しい。
一見一般世帯のマンション購入と、世界経済は関係していないようだけれどもこれは大間違いで、経済のグローバル化ってのは「外務省の政策判断が家計に直結する」って事。昔で言えば戦争がその役割を担っていたのだけれども、現代はこれが市場経済に変わったのであり、皮肉な事に常に戦争状態であるとも言い換えてもいい。
なんていうか、一般世帯も「マジで自分自身のサバイバルを自分なりのアイデアで考えなければならない時代」なんであって、それが”自己責任”の実態だ。

生き残る処方箋は『創造力』であり『アイデア』だと言い切ってもいい。

最初の話に戻るけれども、詰まるところ「室内造作老築のマンションをそれこそ”賭け”として購入してしまえばいい」って事。
なんせ自分で暮らすのだから、大改装を何時やるのかって後から自分で考えたっていいのだし「どうせ何時か大改装するのだから」日曜大工の感覚でどんどん自分で臨時改装したっていい話。
つまり、改装後のイメージを思い浮かべない創造性の欠如こそダイレクトに自分自身の不利益に直結する。創造力を磨いたり建築デザイン雑誌で改装の勉強したり自分のセンスを鍛えるのは趣味の範囲でもできるのだから、「勝ち組み負け組みなんて発想」こそドナンセンスなんであって自由な発想こそが現代社会を生き残る秘訣でもある。

それこそぐるーーっと回ると、いかに賃貸って文化こそが社会的に公平であり且つエコロジーなのかって事が見えてくる。
それこそ「美しい国」ですか?
そういうものは国家が指導する教育じゃなくて、賃貸住居の文化のように庶民が現実世界の中で生み出している『暮らしの知恵』その事じゃないだろうか。
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posted by kagewari/iwahara at 23:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 部屋探しの心理学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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