春って決して引越しにお勧めのシーズンでは無い、ズバリ相場が高いからだ。
不動産って仕事をしている立場から言えば「動きが早いので仕事そのものが難しい」って部分もある。ここいら辺にはかなり誤解もあるようなのでさら縲怩ニ説明すると、
春の場合内見当日に「申込入っちゃたんですよね縲怐vな話も多くなるので、絞った候補が必ず当日まで空室って保証がとても難しくなる。
私は決して「さあどうしますかっ、どのお部屋に申込でしょうかー」のような申込の追い込みみたいな話は決してしないので、内見後の申込検討期間も「他のイケイケ営業店舗から、横から申込が入っちゃわないか」と不安になる事も多い。
なんせretourの内見と言えば現地集合”現地解散”が基本になるので(笑
そもそも引越し(解約)する人が多いのだから、「選択肢が増えるのじゃないか?」的発想もあるのだけれどもこれ実質有り得ない。
数学的な話になるけれど、1ヶ月に12室の空室が基本ベースにあるとして、これが春に36室になったとしても需要も連動して3倍となるので「部屋探しをしようって時の自分自身に対するネット(実)空室数は同じ」になる。
せわしなくなる分かえってのんびり探している余裕は春には無く、同時に昨今目立つ『解約予告無しに次の部屋を探す』ってタイプの人が非常に増えた結果「解約による空室リリースが1ヶ月遅れる」ので、結果的に”供給がおっつかない”。
つまり、グロス(見かけ)の需要が倍になるかのような現象を引き起こすので、現実問題部屋を探しても春には基本ベースが4室だったり6室になったりする。
その市場原理の結果=春は賃料相場が高く=夏にかけてタイムラグのついた供給が増えるので=夏相場として賃料が安くなる、ってな循環になっている。
つまり「絶対供給量見込みが多いので春は多くの選択肢が増える」これは”幻想”。
「本来1ヶ月12室という基本ベースが、良くて2週に分けて5室&5室になるぐらい」であって、実際部屋を探している当事者としては見かけ上空室は少なく感じる。
しかも、1ヶ月の前期に内見した部屋と後期に内見した部屋は構造的に比較できない(前期に内見した部屋が他の問い合わせで成約になるので)から、トータルで”今の基本空室総数は減る”からだ。
「内見開始から2日で成約」なんて「瞬間空室」も増えてくる。
市場原理から言えば、営業系不動産会社のプロパガンダなんかの影響で一部の「決まりやすい部屋(BT別2階以上RC築浅マンション洗濯機室内でフローリング)」が高騰する面があるから「確信犯的なレトロ趣味なあなた」や「コアでディープな街が好きなあなた」にはあまり関係が無い話でもあるんだけれども(笑、これやっぱ波及効果はある。
「決まりやすい部屋専門」の営業系店舗でもそりゃ間違って趣味性の高い部屋を案内なーんて事はやっぱあるのだし、結果的に問い合わせ件数が多いことは空室の家主さんにも心理的に心強いので『気持ち賃料高め』な現象はやっぱある。
本来春のシーズンって、転勤進学就職の三本柱が基本だと思うけれども「以来、常に更新時期に引越しを考える」って人も多いわけで、普通に住み替え考えている人もやはり春に引越し気運が高まる。
春って何でしょうね縲・br style="clear:both;" />やはり心機一転とかってコピーが似合うからか、デパートなんかのフレッシュマン向けの家具セールなんかに触発されるのか、心理的にも「人が引越しを考えるシーズン」には違いが無い。
しかし、昨今の共同幻想の崩壊過程って断面から見ると「常識的な行動原則の自立的解体」って作業もトレンドなので、夏相場の安さを見切って夏に部屋を探そうってクレバーな方も増えている。この『春相場』って風物もそうそういつまでも続くものでは無いんでしょう。
リアルな話としては「汗だくで引越し作業をしたくない」って見方もできるけれども、冬の寒空(春のシーズンといっても季節はほとんど冬)の中ダンボール空けるのも大変ですよそりゃ。内見で歩くのも夏は大変だけれども、太陽の出ている時間も長いので日照角度とか本気で日当たり良すぎて灼熱地獄だったたどうしようとかを確認できるので、これ内見って面でも夏はいいんですよねこれが。
それこそいつか「あー引越しと言えば”春のシーズン”ってありましたね縲怐vな時代が来るのかも知れない(企業の中途採用も増えていくのだろうし)。
そーんなワケで現代社会にはまだまだ引越しには”春のシーズン”ってのが生きている。「解約届け無しの部屋探し」が「個性の時代の自分なりの選択」だとするなら、「早期リリースも部屋探しの一部」ってアイデアで完結してくれると風通しが良くなる。
自分の暮らした部屋ってのも、きっとアイデェンティティーの一部なのだしその部屋がズ縲怎bと空室だとなんか寂しいじゃないですか、それこそ春らしくないもの(笑
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