なんせ売買かんかが絡んでくると「不動産屋はヤクザ同然」なーんて話もよく聞きます。ですけど実際のところは悪徳弁護士なんて存在がいるのと同じで、そもそもが不動産業が免許制でしかも宅建主任者って法的資格を必要とする(主任者一人に対し社員5名)ってところからきている話です。
それこそ「ヤクザ同然な不動産屋はヤクザが不動産屋をしている」のであって、不動産屋がヤクザじゃないと(笑、
昨今では不動産業=金融業的な意味合いも多くなってきているので、その筋金融的な不動産業もあるには在るのだけれど、こちらは「どちらかと言えば証券マン」で、昔のヤクザな不動産屋さんってイメージは昨今風化しつつある。
そんな昭和なイメージをキャッチコピーにした有名なブログ『悪徳不動産屋の独り言(書籍化されています)』もあって、このブログは私も大好きです。
あまり知られていませんが、実は不動産の世界ってものほど面白いものは無くて、アマチュア野球とプロ野球と球団フロントが「ごっちゃに試合している」ようなものなのです。
本来のヤクザな不動産屋さんって、昔メジャーだった不動産屋さんのタイプ『プロ野球選手型の腕利きの営業さん』からきたイメージで、さすらいのFA選手みたいな生き方が余計にヤクザなイメージに合いました。
彼らは、「3割20本」とかの数字で慣らして頻繁に会社を移籍して渡り歩いたりするのですがまるで本当のプロ野球選手のように不調になると、ある日突然自由契約になったりその人生は「奔放」ととうか「明日をも知れぬ」というか最後には落ちるとこまで落ちていったりと、人間くさい生き様があったりします。
そのイメージとは裏腹に、自分自身のプライドがかかっているので仕事の腕は確かで、巡りあえたお客さんはラッキーなのです。渡り歩く分物件知識や裏の裏の知識が豊富で、ここでは話せない話も沢山聞きました(笑
昨今はプロパティーナンチャラなーんて横文字の職業だったり、この仕事は堅い職業の部類です。
アメリカでは昔から不動産屋は弁護士と同じぐらい社会的地位の高い専門職。だけれども、アメリカでは弁護士って言えば中古車セールスマンの次に評判の悪い職業なのでこれも「どっちもどっち」かも知れませんけどね。
ちなみに欧米では精神分析医なんかも弁護士にイメージ重なる「屁理屈ばかりのインチキ野郎」的見方をされる事が多いので、『精神分析カウンセリングと不動産業』って二足の草鞋の私はどうすりゃいんでしょうね縲・br style="clear:both;" />
話は不動産業に戻りますが、最近増えているのは「あなたホストクラブの方ですか?」なターミナルのイケイケ営業の方達ですが、ここにも悲喜こもごもありまして、強引な申込とかでネットの評判はすこぶる良くないんだけれども、彼らは3ヶ月で全員いなくなっていたりする(それほそイケイケ営業店のノルマは厳しい)、いい人ぶると首が飛ぶ結果になるので一部の人材には相変わらずの就職難のこのご時世、その在り方も切ないっちゃー切ない存在だ「その仕事のやり方」に耐えられなくて辞める諸君も多い。
つまり『一部上場プロパティなフロント』『実は経験3ヶ月だな実業団アマチュア系』『3割20本で渡り歩くプロフェッショナル』が同じ不動産業って世界のプレーヤーになっている、それが不動産業。
そこでお客さんに「自分にあったタイプの業者を選びましょうね!」と言ってもこれなかなか難しいですよね縲怐B僕らは一発で「あ縲怩、又こんなお店できちゃったの」とかわかるもんですが、そりゃ普通に地方から出てきたお客さには「こういうものかな」ってつい入ってしまう事もあるでしょう。
実際不動産の仲介調査を専門にしているウチみたいな会社はこの世界でそう多くない部類なのだけれど(まず儲からない(笑 )、最近私は精神分析的に「堅気」を「共同幻想的社会適応者」と考えているので、「独立事業主的インディ系な人」を「ヤクザ(これ暴力団じゃなくて村社会からはみ出す人物を”ヤクザ者””カブキ者”と呼んだ時代の話ですよっ)な人」ってキャッチコピーで捕らえることが多い。
独立ってイメージが重なるからだ、
不動産業の基本は「中立」と「法令遵守」だから、企業の論理がそこに入り込むとどうなんだろうって(それってイケイケ営業店舗の話と同じだし)。弁護士事務所が個人事務所中心だったり本来独立している弁護士のギルド的”事務所運営”だったりするように、エージェント系の部門は独立した小規模事務所であるべきだと思う。その方が中立なポジションを担保しやすい。と、同時に物件管理をしている管理会社が大規模化するのは顧客利益につながる事が多いのでむしろ望ましい。
やっぱそういう意味では所謂不動産業は「ヤクザな稼業」であるべきなのかも知れない。
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不動産屋ってヤクザな稼業か?
2007年01月26日
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