地政学ってのは風水じゃないですよー
Geopolitics:「なんちゃら地域を制するものは何ちゃら大陸を制す」みたいなこれ本来ヘゲモニー的保守政治とか軍事的学問だったりするのだけれども、まぶっちゃけ『地域の風通し』のように考えると結構使えるアイデア。
街の流れというか(幹線道路の話じゃー無いです)、気風と言えばいんでしょうか。
中野のブロードウェイ付近が妙に問題ある感覚を引き起こしてしまうとか、中目黒の山手通りに「あれ、これは目黒の方がいい風なのじゃないか」的感覚とか(笑
ちょっと表現は難しいのだけれど、街の流れってものは大事なんだと思う。
かの吉祥寺で言えばダイヤ街の裏のオンボロ商店街は断固守らないといけないし、便利な筈の両国がどうも住居には暮らし難い地域だったり等各地にポイントのようなものがある。
(両国なんかあの本所警察署が気ままなスーパーなら随分とイメージ違うと思う)
六本木がドン○出店で一発でアレっ?てなったのもそれこそ地政学そのものじゃないですかー
そんな感じでみていくと、千駄ヶ谷のイメージがいいのは原宿の裏って立地と恵比寿同様アパレルやデザイン系のクリエイター系事務所が元々多い事も手伝っているし、白金高輪近隣も住居選びをする時には徒歩何分だけじゃ計れない何がある(非常にキャラクターに違いがある)。
それぞれの街にはそれぞれの街の流れがあって、春日後楽園飯田橋方面もそうだし、伝統的な商店街のある地域には土地そのものにこれまた生命力と言うか力を感じる事もある。
「そこにこの物件があるから」な周辺事態ってのは、相場だけじゃ計れない事も多くて、自分自身の命運もろともなちゃらな縲怩ネ結果になる事もあれば、”転がる石”じゃないが「おーっ何で」な方向を示唆する結果もあるでしょう。
実は部屋探しの「希望条件」には、そんな無意識ってか潜在意識のニーズが必ず隠れているもので(実にやっかいなもので自意識には自覚が無いことも多いので本人それを好感するとは限らない)、それは「一瞬将来を見た瞬間」でもあるし「将来の選択を示唆した」とも言える。スペック思考が木を見て森を見ずっぽい視野狭窄に陥ってしまって、何かを見失いがちであるもの自意識の出張り過ぎ(潜在意識のアイデアをサルベージする自主性の強さが自我にあれば別だけれど)だろうし、それはおそらく将来への縛とした不安感が呼び覚ますものなんだろうとも思う。
よく考えてみると地政学的感覚ってこれ戦術ではなく戦略だから、俯瞰からもの見るぐらいの余裕ってか”幅”が必要であって、第三者の立場の僕らには(中立性がオートで視野を広げるので)感覚的に掴めても「今部屋を探しているんですな当事者」には見えない事も多い。そりゃそんな選択の幅を担保するのも営業の腕なのだけれど、カウンセリングと同じで一丁一石にはいかない。
少なくとも言える事は、拘りってものは挑戦的な意志によって担保されるもので、それが消去法的絶対によって担保されると全体がなんとなくコケル。
そんな世界が賃貸でも頻繁にある中、これ事が分譲となれば一大事であって(そう簡単に取り返すことは難しい)再開発系の地理的流れを読むのは難しいだろう。なにやら占いのような法則があるのでも無いし、まさかその段になって「あらちょっとこの浴室とてもいいじゃな縲怩「」が決定打となるのはいかにも「ちょっと、、」と思う。
最近始まったUSENのGyaoのマンション紹介動画にしても、チラッと街の名所紹介なんて絵が出るのもあるけれど「再開発のコンセプトと建築までの地元住民との交渉等のドキュメンタリチックな物語紹介は無い」。「こんな素敵なお部屋が」って、お部屋がってもねぇ
「この建物の地政学的戦略的狙いは」とこれじゃ軍事の話みたいだからそれは無茶だけれども、建設に至る市議会の論議や反対運動の内容と合意に至る過程の情報公開は積極的なほうがいいと思う。
ウチは新築分譲を取り扱う事はほとんど無いしあまりお勧めもしないのだけれど、「この人には分譲が向いている」と思う事もある。
次回は『安全な分譲引越し計画』なんてテーマで考えてみよう。
※私はwebと賃貸の仲介調査の担当なのでで分譲は代々木店舗が主に取り扱っているがこちらも中古の調査が中心
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地政学的不動産雑感
2007年02月10日
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