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『お金の”価値”』

2007年06月30日

賃料とかCP(コストパフォーマンス)を考える時に、ついついお金の価値が額面どおりの均一なものと考えがちだけれども、それは経済学的な意味で心理学的な価値は意味合いが随分違ってくる。
経済学の分野でもケインズ辺りから『効用』という抽象概念が登場する背景には、「賃金の高い方」という表現では十分説明できないインセンティヴを説明するために必要だったのであって、心理的な側面だけの話でも無い。

文化的にも『粋』に代表されるお金の使い方なる在り方の美意識や、
「節約」と「ケチ」が経済行為としてはほとんど区別が難しい概念であるのもみなさんご存知のとおり。
つまり、同じ金額でもその対価として得られる価値が違ったり、体感上の損得勘定は一律に金額に比例しないって部分は経験的にも誰しもが感じている部分でもある。
この話は住居に関して言うならその典型例のひとつが”かなり怪しめな分譲物件の広告キャッチコピー”に見られる「毎月の支払額は家賃より少ない額で購入できます」でしょう。これも単純なパラドックスで、毎月支払うのだから当然キャッシュで買うのではないし、賃貸とは一定期間の使い放題のネット接続料のようなもので、これと25年間の年間契約を比較して云々する前提自体が非現実的で、同じ現象を別のキャッチコピーで言い換えるなら「銀行からお金を借りれば、貯金の少ないあなたも数千万円の貯金が!しかしこれを貯金するのでは勿体無いですね、今ここで全額使いましょう!」と、言っているのと意味は同じだが、こちらのキャッチコピーで販売促進に繋がる事はそう滅多にないだろう。しかも全額使い切るこの金額は全額銀行から借りた借金であって、その違いは「住宅を借りたのか?お金を借りたのか?」の違いでしかない。
損得勘定も何もそりゃ「携帯の25年間契約」なんてものがこの世に存在したなら当然「年間割引」よりさぞかし割引率も高いだろうと誰しもが考える。つまり至極当然の話で、それが”得”だと考えるようなレベルじゃないでしょう(笑

さて、そんなワケで「お金は時間と密接に関わっている」と考えるべき代物であって、関わる時間の経過の方がむしろ大事なのかも知れない。
『粋』で言うなら、さんざん値切ったあとで、1万円出して「釣りはいらネーぜ」ってのが粋なんてーな言われ方するけれども、これは交渉についやした時間を価値として認めた事の礼であって、支払う事によって「見出された価値」=「価値を見出す知識」的な感覚で自分自身の認識を確認した充足を証明する意図で、これまた「Keep the change」と同じだからこの”change”は小銭なのであって、ここにはそれを安く買った的感覚と同時に支払う時に小銭を持たない”ええカッコしい”の獲得みたいなものも相まっているのでしょう。
それだけ複雑な現象は、「100円でも安く」的価値意識とは明らかに違っていながら、同じ金銭価格なる概念に違いは無い。

労働市場で言えば、重要視されるのは若い人なら”時給”って価値だろうけれども、これも高ければ高いほどいいとは限らない。短期雇用である派遣と実質終身雇用正社員を比較するならそれこそ「賃貸か分譲か」と限りなく近い論議にもなる。
そもそも国内総生産なる数字にしても「短期間にどれだけお金が高速に回転したのか」と言い換えたっていいのだし、

実は最も普遍性の高いのはむしろ”時間”であって、この時間の関わり方でお金を使った感そのものが変化すると見た方が自然かも知れない。

長いな縲恆O説が、、(笑

そーんなお金と住居はどう関係しているのか?ここを賃料って部分で考えてみようと、こういう話です。
一番最初に思いつくのは「通勤距離」でしょう、
これも賃料とその人物の時給にからめないと数学的には評価できないように思うんだけれども「これが違う」。
通勤距離の価値を計る上で重要なのは、その人の時給では無くて「勤務時間」だと言えるでしょう。残業1時間程度の人の”駅近”と、残業5時間以上の人の”駅近”では意味合いが全然違ってしうんので後者の人ほど”駅近”の賃料評価価値は高い。

そんな風に考えていくと、この賃料評価って個人個人のライフスタイルで激しく変化するのであって、その部屋が得と感じるのか損と感じるのかって部屋の基本性能だけでなく、借りる人のライフスタイルに依存する部分がこれまた大きい。
暮らしって時間そのものだし、暮らしに関わる時間の種類もそれはそれは沢山あるでしょう。
つまり、u単価とか部屋単体のコストパフォーマンスだけだとその賃料評価は不十分って事になります。

しかし現状部屋単体でのCPを考える事がマスメディア含めて多くなっていて(「いい部屋」というパラドックスみたいな言語の流通を含めて)、自分の暮らしに合っているかって論議より先行し勝ち(或いはイメージ先行)な部分も目立つ、
先ず賃料ありきではなく、自分の暮らしに必要な住居性能を明快にしてこれを優先させる方が部屋探し的には成功の確率も高くなると思う。
住居のイメージを先行させてしまうと、自分が無意識に考えている理想の人格モデルが暮らしたら的なサイズに合わせてしまっている可能性もあります。
ここは経験的に言える事なんだけれど、「なんか賃料高い気がする」と思う時にはひょっとすると”この優先順位”がそもそも間違っていたなんて可能性もありますよ。
”住居性能の評価”これは個々人で想像以上の違いがあるのだと思って間違いありません。住宅自慢的な発想はかえってこれに逆行する事もあるんです、
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posted by kagewari/iwahara at 07:25 | Comment(0) | TrackBack(0) | 暮らしの心理学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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