「地域格差」んていうとすっかり経済政策の論議で登場するキーワードになってますが、事インターネットの利用って側面にこそ地域格差があるんです。
これはなかなかそういったニュースや世論調査のDATAが無いので、ついニュースの社会面に登場する地方の携帯サイトがらみの事件から「最近は地方でものどかで平和なイメージが、、」とかなんとかな話からすっかりインターネットの利用は地方でもどんどん促進中にも思われがちですが、実際事実上ネット系の仕事している立場からの様々な経験やいろんな人の話を総合すると「携帯はともかくPCでのインターネットの利用には明らかに地域格差がある」という感触が非常に強い。
参考例に通信エリア都心や各地域の都市部のみで開業した『イーモバイル』(実質上PCモバイル通信専業)が、通信エリアの狭さを全くハンデとせずに契約者を伸ばしているという実例があります。
ここは上記の感触と一致するんですよ。
思うにですね『PC=パーソナル』ですよね、
当然個人主義的なライフスタイルそのものが都市部中心になるのは予想されるのであって、「パーソナルって概念そのものが都市部と地方では違っているのじゃないか?」という話ですよ。地方の場合パーソナルな枠として「携帯はありだが、PCでインターネットの利用となるとライフスタル的になかなか定着し難い」な部分あるんじゃないでしょうかね。
家庭内のLANで各室にPCあれば何ですけれど、リビング近くにPC1台だとこれ「何かと遠慮しがちで利用しにくい」っすよね、しかもPC使ってネット見ていると家人と話を共有できないし話し掛けられても困ったりする。
かといって、リビングのメインモニター使ってファミリーでweb見るなんて僕らでもちょっとリアリティー無いですもの。
ブラウザの利用そのものが”個人用途”の色彩が濃い
ったって、パーソナルコンピューターなんだし、
このライフスタイルの差がそのまま「地域格差としてのデジタルデバイド」になっているような気がします。
ここいらへんって、爆発的に普及しているパーソナルゲーム機がまんまネット対戦モードをデフォルトとしてモバイル通信カードを実装し「web閲覧マシン化」して初めてブレイクするようにも感じます(スマートフォンや携帯7.2M通信だけじゃまだ弱いでしょう)。
PC自体が都市部向きのハードなんじゃまいかと、
結果的に都市部はイーモバイル登場以来部類の通信性能を誇る都市と化して(日本のブロードバンドってのは国際的にも比較できないレベルです)パーソナル度がより増している。
文化的に見ても、このwebの利用頻度なるものが個人主義的な傾向を同時に促進するし都市部におけるネットとの融合は既にライフスタイルから切り離せない状態です。
最近の分譲マンションなんて”マルチメディアコンセント”がデフォルトだったりする、
ある意味都市部における室内の「空間認知上の広さ」なるものは利用するPCのモニターの広さにも強い影響力があるんであって、それは必ずしも有効床面積だけの広さで現せないのかもしれない(ミニマルコンパクトでド・都心もアリアリなんだと)。
店頭効果的な「見栄えのいい部屋」に果たしてどこまで意味があるか?
都会における空間認知そのものが多様化しているような気もするんですよね。
これって土地の値段そのものが安い地方には広い部屋が似合って同時に、広い部屋をベースにしたライフスタイルが伸び、都市部では機能性をベースにした「(必ずしも有効床面積が全てでは無い)複数の空間認知が共存する」的な選択枝の広さが伸びるってのが、社会的にもライフスタイルそのものに合致しているのかもしれません。
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ここから考えると、都心部で「卓袱台ブーム」があったり(ほんとにあんのかって、、)「コンパクト高級スピーカーのニーズ」があったり「モバイルノートPC」が売れたりする世界観と合致する。
いっそのこと「コンパクト化粧台」や「コンパクトPCデスク」「更に幅の狭いシングルベッド」等々で武装する事で20平米以下の都心RCマンションなんてのがこれまでとは別の新しいジャンルととしてクレバーな選択になる可能性もあるんだと思うんですよね。賃料も光熱費も安くて済むし、浮いた賃料をcafeで過ごす時間に割り振る方が豊かなのかも知れない、
都会に「ベスト」なんて言葉は似合わないので、「そういう選択枝もアリだ」的にそれ専門に特化したフルスペック・コンパクト系物件なんかが登場するかもです。
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地域格差とデジタルデバイドから見る都会の風景
2008年02月12日
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