これだけ立派なものはそうそうお目にかかれないですし、各所に複数の彫像があります。
本殿の造作も見事なもので
インテリアデザインとして見てもそれはそれは立派なもので、音楽芸能から知性・商売繁盛等”右肩上がり”なここの地勢を治める存在としての品格や趣ってものがあります。
こちらは奥の院
このように地政学的な個所にシンボルとなる建造物を置くっていうのは、ここ東京の前身が『宗教的にも要塞都市である江戸』という都市設計にもよるのですが(なにせ近代以前の”都”においてはその要塞機能が重要だったので)、これはですね高台等地層的な区画の頂点だったり隅・角(場合によると鬼門等)はその区画全体のイメージに対して支配的だったりするので、そこに「某量販店等がある日突然登場」したりすると不動産という半ば共有資産(地域性あっての価値なので)の保全において、ここを長期的に治める建築と言えば神社仏閣が最も好適なのです。
そこから土地の地勢(こればかりは”何とは言えない何”なのですが少なくともそこに数百年からの営みがあるのであって”脈というか道理”的流れのようなものです)が区画に及ぶので、
いたずらに高層性のある連続性に欠ける建築を行ってしまったり、参道や街道を堰きとめる形で大規模開発を行ったりすると、「人の導線すら迷う」ような格好で不動産価値そのものが区画として劣化する事もあるのです。
ここは昨今都市計画として公の業務なんですが、どうもその辺のセンスに疑問があるというか・・・、
な感じにですね、東京都心は江戸期から続く地域資産(神社仏閣)に恵まれているのは確かなのです。
そーんな豊川稲荷の地勢がですね、正面の”アストンマーチンビル”にあたってですよ
左右に別れ、
一方は「一ツ木通り」へ
もう一方は「ヴィンテージマンション通り」とも呼ばれる”この道”へ続きます。
どうですか「ドーンと下っているのに先で登りになっているような広がり」たとえて言うと「スキー場のゲレンデのような舞台性のある街道」がこちら。
(この道の右:西側区画が”マンション通”となります)
薬研坂なのです、
<つづく>
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