いよいよ深刻になってきました。
経済関係でちょうどこの前レポートした話の流れまんまに事態が推移しています。
http://kagewari.cside.com/blog/2008/10/post-4643.html
これはやっかいですよ
↓
3回目の利下げも視野、中国GDP成長率鈍化
金融危機の広がりが世界経済の最大の牽引(けんいん)役である中国経済を脅かすとの懸念が強まったことで、今年年初から9月までの同国経済成長の伸びの勢いが抑制された。中国の国家統計局が20日発表した9月のGDP(国内総生産)成長率は前年同期比9.0%となり、1縲怩X月では同9.9%と、1縲怩U月(上期)の同10.4%増から減速したからだ。
軟調な輸出受注と北京五輪開催期間中の工場閉鎖で鉱工業生産が落ち込んだことを受け、中国は今年3回目となる利下げを実施する可能性がある。
(中略)
ムーディーズ・エコノミー・ドット・コムのエコノミスト、シャーマン・チャン(シドニー在勤)は、「景気刺激策以外に中国政府に残された選択肢はない。さらなる金融緩和が必要とされている」と語った。同氏は2009年半ばまでに5回の利下げが実施され、銀行に対する融資割当額の上限撤廃が行われると予想している。
(中略)
中央銀行の中国人民銀行は、輸出産業を守るため、7月半ばに人民元の対ドルレートを切り上げてから、元の上昇を食い止めてきた。しかし、国営新華社通信によると、今年に入って中国国内の玩具メーカーのおよそ半数が操業を停止している。
(中略)
不動産市場の不振も経済成長にとっての脅威。新華社通信が報じた中国不動産協会発表の数字によると、今年1縲怩W月の北京、上海の住宅販売件数(戸数ベース)は前年同期比でそれぞれ55.5%減、38.5%減と落ち込んだ。
IMF(国際通貨基金)が発表した09年の経済成長率で中国は前年比9.3%増としている。IMFの調査部副理事を務めるチャールズ・コリン氏は、「従来、中国は輸出の伸び率低下を相殺するために、極めて迅速に反応して、特にインフラ面での支出を拡大することで成功してきた」と述べている。
中国は財政黒字と1兆9000億ドルもの世界最大の外貨準備高を保有していることで支出を拡大することができる。
(サンケイビジネスアイ 2008/10/21)
やっかいなキーワードが並んでいます。
「元の切り上げを食い止める」「2009年半ばまでに5回の利下げが実施され、銀行に対する融資割当額の上限撤廃が行われると予想」「特にインフラ面での支出を拡大することで成功してきた」『不動産市場の不振も経済成長にとっての脅威』
これの意味ですが、
ドルが世界経済の中で暴落しかかっている状況のなか、この外貨をバックボーンに金融政策と財政出動(五輪・万博公共投資)でなんとか名目経済成長率を維持しているけれど、最大の不安要因でもある”不動産バブル”が露呈しつつある。
”インフレ不安とデフレ不安”国内の経済格差解消のために拡大を続けなければ不満を吸収できない国内政治の状況、
インフラ整備の余地がまだまだ十分にあるのは好材料としても、
この状況は不安ですよやはり。
そして中国の経済成長が止まれば、現在暴落中の原油価格も更に下落するでしょう、
ロシアの軍事的プレゼンスによる安全保障上の緊張は後退するでしょうが、今度はロシア経済そのものが危険水域になります。
状況は極めて流動的で、自由経済として国際的な連鎖性が高まっているので「あっちがあーなったので、こっちでこんなことが」な話には予測のつかない部分もあって、
サブプライムローンに始まった世界的な金融不安は出口の見えない連鎖に入りつつあるのかもしれません。
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中国の経済成長に陰り
2008年10月21日
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