古築マンションの人気だけでなく、インテイリア含めてレトロデザインの需要は大きくなってます。相対として携帯や音楽視聴機材・壁掛けTVやPC等は機能拡張可能性を残すので最先端が好まれるのも確か。
となると、レトロデザインは機能拡張性に歩留まりが見えている分野に拡大していると見ることもできますが、それをレトロと特別なキーワードで呼ぶ必然性は無いのかも知れません。
デザインのアイデアにしたって、TVドラマの世界じゃ無いですが「ネタに困ってとりあえず話題性のあるものに」なるやけっぱちな方向性だってあるんですから、じっくりそのデザインが練られた時代の内容に比べて無理な商品開発しちゃったものはデザインにも無理があったりするので、レトロというより『本格志向』なのかも知れません。
ここも考え様で、
あまりにレトロに引っ張られてしまって「機能性までおっこちゃうまでレトロにしなくても(笑」みたいな部分もあるんだとおもうんですよ。
「最新作としてのレトロデザインもやっつけ仕事だ」みたいな。
マンションなんかの住居で言えば、棟そのものは古築レトロでも内装はリノベされて最新設備の方が好まれるのも確かですし、機能性に関しては個別に考えたいものです。
間取の世界でレトロデザイン系と言えば「DKタイプ」となるでしょう、
1DKや2DKの間取は昨今流行らないのは確かですが(DK的スペースがある場合LDK的内容が期待される)、ここは当時の機能性と概念が違っちゃっているので、一概にLDKタイプや1Kストディオに改装された方がベターとは限らないでしょう。
DK的ライフスタイルが機能拡張してLDKになったワケじゃないですからね(笑
ここには「実際稼動されている居室(在室中のエリア)は、ほどほどの広さの方が効率がいい」って発想があるワケです。
ミニマルコンパクトでは無いんですが”ほどほど性”にはミニマルに共通する合理性もあるんですよね実際。光熱費しかり、メンタルな意味で部屋が広すぎると不安感に繋がりやすいとか(個室感の確保とプライヴァシー領域的発想)、
この場合DKの意味はズバリ”広いキッチン”になります。
通常DKはエアコンのような空調を持たないので、冬寒かったりするものですから「台所用ガスストーブや電気ストーブ」なんかが登場したぐらいで、DKの機能的補完を考えると「気分よくキッチンを利用できるか」ってところが鍵になります。
機能性が回復されれば、元々あった完成度というかデザインにおける意匠が完結しますから「広いキッチン希望」なニーズには「やっぱりDK」全然アリアリな選択です。
最近の東京で言えば、食材の多用化や電子レンジの普及で「キッチンの活用幅」は底の部分で機能拡張していますから趣味性ってところでも”DKタイプ見直し”というのも面白いところだと思います。
ストゥディオ派やLDK派からの批判としては「どう考えてもDKは無駄に広い」ってとこがメインになります(平米単価的に考えると無駄に広い分損みたいな)。
特にシングルで生活していると、空調の効きが悪いDKにダイニングテーブルを置いて食事をしようってのはほとんど考えられないので、この広さを有効活用してDKは生きてきます。
この辺を現代的生活で考えてみると、「キッチンの活用限界の向上」であるべきでしょう。
(分譲マンションみたいにDKにもインターネットの回線引いてってのはどうかと思うけれど、、)
ダイニングテーブルを置くのじゃなくて、カウンターキッチン的発想で調理台を設置するとかの方が有効活用できそうです(飲食店の厨房みたいに)。
ここで難しいところがテーブルの高さ(シンクの高さと揃えるのがいいでしょう)や手頃なサイズです、低すぎると腰が疲れちゃいますからね。ここは一発DIYで自作するといいかも知れません、テーブル造るぐらいなら工作技術的にもそれほど難しいものじゃないし、脚部の接続関係も使えそうな部材がホームセンターに結構あるものです、天板も最初から化粧仕上げされた板材使うのもいいかもですよ。
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レトロデザイン的にDKを考えてみる
2008年11月29日
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