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供給過剰の現状を考える(1)

2009年01月30日

そもそも不動産の『需要』ってものは事業所の数やフロア面積が景気変動に大きく関わるので「実際どうなの?」と聞かれても正確な統計も難しいとこで、
事務所であれば住居系の物件から転用もあるし、マンスリーのように短期用途への転用もあるから住居個数と世帯数の統計も固定的とは言えません。
都心部でも15%って数字もあるし、事業物件に限れば内容立地のいいビルに限れば6%前後って話もある上に、賃貸住居の場合「壁を取っ払って二部屋合体リノベーション」なんてリフォームも珍しくないので(個数としての供給過剰が床面積の拡大で吸収される)、ざっと見積もって「1割縲怐vと見てちょうどいいところじゃないか、
参考:http://www.toyokeizai.net/business/industrial/detail/AC/c23d15cba5e8220dae8c1ea20904142e/

大規模タワーやオフィースビルの場合計画自体は3年5年前からってケースもあるので、今後供給過剰が急速に顕在化する可能性もあるけれど、東京都心部の潜在需要は大きいのでその衝撃は郊外から顕在化する事になる。
事実、郊外ってほどじゃないけれど東京近郊有数の住宅街なんかの賃貸住居の空室状況が深刻化しているって業者さんの話も耳にする事も無いじゃないです。

空室調査の現場サイドの意見としては(相場ギリギリで探している事が多い)複数室の空室資料を山ほど見るワケでもないし、管理上現在の住居性能を保持できないぐらい大幅賃下げしている事例を見るには至っていない(管理下限ボーダーを越して値下げ競争してしまうと維持管理できなくなり”スラム化”の危険もある:一種のデフレスパイラル)、
※一部にその傾向のある地域も無いじゃないけれど、、
実例としては8万ちょいだった部屋が7万5千円になるような(ほぼ1割引き)市場実勢に相応した変動があるって感じに思う。
つまり賃貸で言えば郊外を中心に「10室あれば1室縲怐v、分譲であれば「2割売れ残る」的な動向が続くって事でしょう(分譲の方に過剰感が強いのは、分譲の場合「住むのじゃなくて投資買い」が常に何割があってミニバブルの崩壊的ニュースが投資買いを大幅に抑制させると考えられるため→てか現状その資金が回らなくなっているんだし→なので分譲は価格が3割引になったりする)。
一棟丸ごと転用って再開発みたいな話にはなり難いって事。
そんな現状で、空室のまま残していたら社会資源として”勿体無い”に違いないのだから市場の混乱を招かない方向で「社会的な空室の活用」って方向性を考えるのがベターに思う。
結果としては為替みたいなPKO(価格維持オペ)とか、ミニバブルみたいな外資頼みと違った形でセーフティーネットのように機能するのが望ましい。

確かに賃貸契約者の側や分譲購入者の方は短期的には「暴落も大歓迎」かもしれないけれど、経済同様暴落が連鎖してしまうとファンダメンタルの底が抜けてしまう事にもなるので(街ごとスラム化してしまうとか不安定に転売が続いて自主管理がガタガタになるとか)、これは誰も得しないどころか大幅な資産デフレで経済(勤務先)が飛んでしまう(これ80年代バブルの処理と同じ)。

そんな意味でもここは理性的にですね(笑
えー内需型経済循環的発想で、供給過剰の現状を考えてみようとこういうワケです。

<つづく>


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posted by kagewari/iwahara at 23:18 | Comment(0) | TrackBack(0) | ニュース・特集 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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