ドーンと調整局面が押し寄せています
首都圏の1月のマンション販売戸数窶披・7カ月連続でマイナス
首都圏マンション発売、24%減 1月、16年ぶりの1000戸台
(建売住宅市場動向も月間契約率で大きく落ち込んでいるとの事)
そして
【垂直落下 縮む日本経済】(上)トヨタショック 外需急減が直撃
【垂直落下 縮む日本経済】(中)戦略転換迫られる消費不振
(だから言ったじゃないじゃないですが、内需政策に対する認識が足りなさ杉)
で、事の発端は米国のサブプライムですがこのサブプライムってのは以前詳しくそのキャラクタ説明しましたが、
参考:http://kagewari.cside.com/blog/2007/09/post-1506.html
実質的には消費者金融的”金融工学”だったのが実態で、長らく外需に頼って利益をあげてきた日本の自動車産業も北米市場に対する依存が高かった(これは別の意味で”経営方針”として大問題なんだけれど)、その北米における消費需要を支える所得が借金体質にあった事はご存知のとおりで、各国ともに内需拡大や所得の分配による穏やかな循環的成長に舵を切ること無く、『グローバル経済の中で”低コストの労働力”と生産性の区別すらつかなくなる』という経済学的なナンセンスを公然とやらかしてしまった結果、これ構造的に「需要を引き受ける先進国の所得経済におけるキャッシュフローが不足する」ワケで、世界全体経済から見れば誰が考えてもいつか破綻する成長モデルになっていた。
冷静にこの構造を分析すると
・「需要は先進国が引っ張る事になる」→そもそも人件費の安い生産拠点へ工場がシフトするって事は生産の構造から見た場合”労働分配率の縮小”を含む縮小経済である。
・「人件費の安い生産拠点へ工場がシフト」→確かに第三世界の経済成長を押し上げるのだけれど、労働分配率が低いワケだから(低賃金がベース)インフラ含めて”リアルな資源の活用”として見れば極めて非効率(実は生産性が高いとは言えない)。
・「そもそも第三世界の低賃金労働は政治的未熟をべースにする」→結果として食料の安全や工業製品のパーツ等世界経済における流通製品の信頼性は全体として低下している。同時に国家間の低賃金競争は当事国の国内政治の不安定化を招く(それこそ為替水準が安ければ比較賃金は安いのであって当事国の経済が拡大すると対ドルレートは変動するので途端に工場は閉鎖されてよりコストの安い国へ工場がシフトしてしまう)→そもそも政治的未熟も込みの低賃金なので、有効な経済政策を期待する方が無理がある。
よって、
実は世界経済全体から見ると、「非効率と縮小経済」「過当競争の中で金融だけが儲かる」と、これ何かって資本論の世界経済バージョンみたいな話ですよ。
(マルクスが経済学的に正しいって話じゃないので勘違いしないでくさいよ縲怐j
見かけ上先進国が金融工学(簡単に言えば保証金も無しに莫大な資金を運用したり、消費者金融を拡大してサブプライムみたいなインチキ錬金術やったりです)で、『所得分配の構造を無視して赤字資金をバラ撒いた』からその先進国の消費に依存する形で
「格好だけ成長していた」だけなんです。
中国のバブルも飛び始めているし
民主党小沢氏のこの見解は私もずっと前から心配していてた話で
中国の政治情勢に危機感=小沢氏
この世界経済の歪みは、下手すると安全保障の問題にまで発展する可能性すらあります。
反米に始まり中南米の社会主義化なんて言われていたチャベス政権も、
「チャベス独裁」に懸念強まる=社会の分断深化も竏茶xネズエラ
と、こんな感じです。
つまり今破綻しつつあるこの経済モデルは「どうにも無茶な回り方をしていた」のであって、根本的に調整局面で経済学的に政策転換していかないと解決しない話になってます。
この間IT系を虚業等とやんやに批判した経済大手のみなさんが何をしてきたかって、例の派遣切りのニュースでご存知のとおりですよ、コンプライアンスどころか企業倫理であるとか会社の信用であるとか経営判断そのものを見誤っているあり様です。
(この間メディアも経済学的にメチャメチャな批判を繰り替えしていた→実は自身の既得権益の保身から)
そもそも自動車販売に関しては、今回の金融危機と違ったところに根本的問題がある
(何年も前から特に首都圏で自動車販売は伸び悩んでいてメーカーは”現代社会の車の使い方”なんてアンケートとったりしていた)
この話にですね、正面から動揺しちゃいけませんよ。
だって、おかしな建て直し方されちゃ「元々歪んでた構造を延命させるだけ」ですからね。
(それこそ第三世界に工場進出する会社にはILOが正規の所得分配を指導するとか国連機関はもっと指導力を発揮しなくちゃいけなかった→ここがWTOだとか強引な方向にいってご覧のとおりです)
そして不動産と車=ズバリ「ローン」=借金経済ですよ
ここはここまでの全体の文脈読んでいただければわかると思うんですが、「貸付で内需を拡大しよう」って金融経済的発想そのものが”インチキ”ですから。
内需は労働分配であり所得の分配によって伸びるんで(福祉予算の拡大は消費の伸びなので財務省的判断で縮小しようとすると経済まで縮小する→ここ完全な勘違いです)、世界全体で借金すれば経済は回るなんて無茶だって話です。
しかしまーえらいことになってきたってのは間違い無いですね。
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マンション分譲と車の販売「何か被りますよね」
2009年02月18日
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