巷では楽観論と、
オバマ大統領の「ハネムーン期間」と米国経済
その根拠がインチキだという話と(笑
欺瞞に満ちたストレステストが示した世界経済「失われた10年」の始まり
両論あるワケですが、両者の話の間を取ると「今でもオバマ政権へのカリスマ的期待は残りネガティブ要因云々は潜在化させる方向で」論調は(何の”論調”かはともかく)推移しているらしい。
中でも日本の経済危機のスケールが小さいって話はあながち嘘じゃ無いだろうし(日本に関しては3月4月が底でしょう)、世界の話といっても専ら危機の中心が北米型金融成長主義の中で起きたのは事実なので、危機の中心は「経済的混乱による影響で派生する政情不安」になるのでしょう。
原則として経済は不況という調整局面で均衡点まで自然に推移するものですから(通貨の問題であるとか流通資金の不足は政策的に手が打たれている)、心配なのが「派生する政情不安」であるのは間違い無いのです。
先日来日したロシアプーチン首相の話も「経済協力リストの受け渡し」が目的で(そのためには北方領土で交渉に応じるほどの代物)、巨額の外資を元手に帝国とも呼ばれる強権を手にしたかと思われたロシアが早晩資金的に厳しくなっている様子が伺える来日となりました。
米国オバマ政権へのカリスマ的期待の論調には”微妙な危うさ”を感じるし(私は個人的にオバマ氏の手腕に当初から疑問を感じます)、
なんていいましょうか
「100年に一度なんて言ったほどじゃなかった経済危機」
拍子抜けしたというより問題が潜在化しているのじゃないかと思います(あれは経済の成長モデル自体が問題の始まりだったのだし)。
欧米メディアもあまり直視したくないというか(日本のマスコミのオバマ氏への妄信のような扱いは論外として)、『予測が立たない』というか。
心理的にこの曖昧さは”歓迎すべき事じゃない”のは言うまでもありません。
元来共同幻想には「自立的保守性」が機能として備わっていて、大きな転換点には破壊者並の大声出す人が登場しないと「共同幻想の保守復元流動性」みたいな流れで話が潜在化することがけっこうあるワケです(なのでその成否はともかくトヨタの社長後退劇のような劇場性も必要な場合がある)。
日本の政界で言えば例のごとく”小沢パージ”の流れがこの復元性のような代物だったのでしょうし、オバマ氏の「イラク撤退論→アフガン重視」もなんとなく「イラク派兵だけが問題である」のようにそこさえ潜在化させれば”見かけ上の復元だ”のような危うさを感じるワケです。
(そういう意味では今回の民主党の”小沢でんぐり返し→代表代行”には笑いました)
世論調査:結果に民主党は安堵 与党には衝撃
「鳩山代表に期待」47% 民主支持、自民上回る 日経世論調査
マスコミ世論調査頼みの誘導は”もろ刃”でしたね
どっちサイドも戸惑っているようです
この世界情勢の曖昧さ故の危うさに「ほとんど日本は無縁の状態」である事は、楽観していいところなので、高みの見物ほどの余裕は無いのでしょうけれど、
果たして世界はどっちの方向に流れていくのか(欧米経済で言えば現在の経済危機以前から考えられないほど構造的に失業率が高いことが問題だった)、
オバマ政権の限界点が見えるのは何時か、
ロシア経済独裁は既に限界なのか、
中国政府の統治能力はまだまだ余裕があるのか、
日本はここを冷静に見ていく役回りなのかもしれません
(そんな意味では次期首相の可能性が高い鳩山氏の職責は重い)
たとえは変なんですが、世界的経済危機に大きく反応した結果F1から撤退した瞬間「ブラウンGP」となった”元ホンダF1チーム”の連戦連勝を眺めているホンダのような視線といいましょうか、、
(F1GP自体はチーム運営経費上限案で大揺れに揺れている)
心理学って尺度で考えて見ると、
今回の「インフルエンザ報道」ですよ。
思うんですが、この世界的な”微妙な動揺”ってのは、潜在化しても尚うっすらと視界に入る問題の深刻さが心理的にインフルエンザなる事象に投影されているのじゃないか?
(確かにインフルエンザそのものも深刻な問題であるのは確かです)
世界に漂う「センシティブな雰囲気」にこれを感じます。
こういった微妙な緊張感は”ひょんなことから”ガス爆発のように突出する事もあるし、”ひょんなことから”潜在化する形で取り戻されている「根拠の曖昧な安心感」が破綻する事もあるのです(米国の中国二国間のG2戦略も”本当に大丈夫か”と思いますし)。
国際情勢はまだまだ不安ですね、
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世界的経済危機は潜在化か
2009年05月18日
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