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『住まいの心理学』引越し作業に入ります

2010年08月05日

具体的日程も何も「作業開始」が確定しただけで、作業には一週間以上はかかりそうです。
(運営の”スマッチ!ブログ”との打ち合わせも継続しているところで、)
既報のとおり移行期間中は記事更新も暫く停止します。

思えばですね〜、このブログで私は何度も「住宅政策と景気指標(経済政策)」の関係を批判してきましたが、その反対に「現実に即した政策が可能なら確かに内需拡大に繋がる」のは事実なんですよ。
(※求められる政策は「地方自治体による保証人代行」であるとか「賃貸住居賃料に対する税額控除」「家主の改装工事を促進するための設備減価償却課税の見直し」「農地法改正」「高層マンションへの太陽光発電と野菜工場プラントの誘導」などなどいろいろ書いてきたところです。地域住民の側からの動きとしては『若い単身者向けで全室1Rのマンション建築規制』等もあります。)

分譲か賃貸かの分水嶺もそこいらへん(政策論)の延長上にあります。
ですから『東京賃貸』を考えるって行為は経済政策的戦術論そのものなんであって、賢く計算高く・或いは冒険もアリな投資(賭け)であったり個人の選択の中でも”企画性”の内容に応じて結果は大幅に変化するのであって、暮らしの満足度は賃料額順に並んでいるなんてものではありません。
だから面白いんですよ、
(本来経済政策もそういったものじゃないと”伸びしろ”ってものを欠いた論議になる)

その反対が「ステレオタイプ」であるならば、貸主にとっても借主にとっても部屋探しは”意欲的である事”が互いに期待されているのかも知れません。
地方都市では難しいところかと思いますが『東京賃貸原則』(ある水準の賃料が維持されるため正規賃貸の母数が増え選択肢が多様化する)特有の部屋探しの面白さは都民の特権でもあります。
風呂無し格安物件がこれだけ多いのも東京都だけだと思いますし、同時に都心では底地評価額の高さがあるからこそ高級物件も建築可能となり(資金調達が可能な担保価値)、開発歴史の古さは多数のビンテージ(レトロ)物件にも繋がります。
東京ルールにより明文法として契約のガイドラインもはっきりしており(都の苦情窓口も機能している)、都心部の景気が現状でも安定的な背景にはこういった賃貸住居環境のファンダメンタルの強さが関係しているのは確かです。

地方経済の弱体化には必要の無い道路開発に付随する企画意図も不明の不動産開発が関係しているのは間違いありません。
※特に旧市街地のシャッター商店街化など地方経済は惨憺たる状況ですが”デフレ時代”の始まりがバブル破綻=不動産価格の低落(供給過剰)にあることを忘れちゃいけません。人口減と相まって、不動産資産の下落はダイレクトに国民資産の自然減に繋がります。

こういう論議は東京においても無関係とは言えないもので、住宅需要として過剰な築浅志向や分譲マンションへの傾斜は(ステレオタイプ)結果として東京の経済を揺るがし兼ねないのです。一見新築着工などを経済指標として好感したとしてもそれはあくまでも短期的なもので(本筋はマクロの消費支出で見るべき)、
ファンダメンタルが供給過剰な時に新規開発投資にマネーフローが固定化すれば”デフレ基調の固定化”に繋がる事は高校生の社会科でもわかる話です。
東京都民の賢さの見せ所と言いましょうか、幅広く賃貸の在り方を考えていったり、購入する時には中古マンションのリノベを中心に考えたり、不動産資産への過剰な投資を引き起こさない判断というのはやはり求められているんだと思います(民主主義と同じです)。
それが後から国家的なデフレの遠因になるのだとしたら、皮肉じゃ済まない話です。

東京シングルライフにおける賃貸住宅需要というのは経済においてもメインストリームであって、それは日本にとっても貴重な社会資本なんだと思います。


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posted by kagewari/iwahara at 09:49 | Comment(0) | TrackBack(0) | 部屋探しの心理学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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