この響きは受け取る人によって好感である場合もNG出る場合も様々です。
(個人的には大好きなキャラなんですが←戸建的雰囲気はやっぱアパートの方が上ですし古築の方が風景の一部となって自然な感じがするんですよ。)
人間の心理というのは不思議なもので、それほど意図したワケでも無く「無意識に可能性をネグってしまう」事が珍しくありません。
と、言っても調査した私も驚いたんですけれどね(笑
そうそう表参道10分以内外苑前10分以内で7万以下のアパートがあるなんて思いませんよね。
最初にネタバレしてしまいますが、調査依頼主の方は今回紹介のこのお部屋には相当に悩んだ結果申込にはならなかったのです。
それぐらい「想定外であったのと同時に有力な候補でもあった」ワケです。
(設備の問題などはむしろアリアリな方で、ロケーション自体が想定外過ぎたところありました。)
表参道・外苑前から外苑西通り方向の青山墓地へ向かうルートの南側には区画整理の進んでいない古い住宅街がありまして、
(印象的には曙橋の北側や白金高輪周囲の寺院エリアみたいな感じでしょうか、白金台から目黒までの一角にも似ているかもです)
非常に稀にですが、古築木造アパートの空室募集があることあります。
そうそう常に空室があると言う事は無いでしょう、表参道辺りのヘアーサロン勤務の若手の方など見逃す筈ありませんものね。
さて、実際どんなお部屋だったのかと言えば、

トイレは和式、居室はフローリング(というか板張り的な)洋間に改装されていて、前の入居者さんのペンキ塗りなんかも残っているというような、なんとも情緒豊かな木造アパートで「いかにも若手のクリエイターさんみたいな入居者の似合うお部屋」でした。
(管理はこの辺では50年選手の老舗管理会社)
特徴的なところは、私が勝手に造語で「アポロ」と呼んでいる『ユニット置き型バスルーム』が”置いてある”ところでして、
(何時の時代とは特定できないのですが、簡易型のバスルームとして古築物件で複数回見た事のあるユニットバスです。なんとなく月面着陸船のように見える事から私は「アポロ」と呼んでます。)
えーこの観覧車を置いただけのようなバスルームに内見の方も思わず「これはどう使えばいいんでしょうか」と言いつつ笑顔になるようなお部屋でした。
※設置のユニットはシャワー専用でした
このお部屋を内見したのはかれこれ6年ほど前の事です。
部屋にいると昭和設定TVドラマのセットにいるような錯覚といいますか、独特の解放感がありました。設計が古い関係で居室の元6帖和室はマンションであれば7帖超えてそうな広さがあり、窓の開口も広かったような記憶があります。
今考えると若い人より中高年の編集者なんてな方が暮らすとカッコ良かっただろうななんて思ったりもします(古い設備も大家さんと相談すれば自腹で改修できそうな雰囲気でした←えーぶっちゃけ古すぎてかなりアバウトな感じだったと)。
※古築木造アパートに暮らしてている事がカッコいい世界があるってところがポイント。
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勿論改装系の話は契約レベルでどうこう詰めるものでは無く(契約案件になると原状回復であるとかシビアなビジネスの話になるのでほんとど許可されません)、入居実績重ねて大家さんと信頼関係できてからの話になりますが、
そんな長期入居を思わせる佇まいがありましたね。
大都会の中だからこそ「オンボロ木造アパート」という響きってものが見せてくれる夢っていうのでしょうか、独特の世界ってあると思います。
どっこい生きているというか、ちょっと説明難しいですけど、
(勿論ここは必ずしも所得であるとか社会的地位とは全く関係ありません。古築木造アパートに暮らして良かったみたいな話は、そういった社会的属性に関係無く耳にする話ですから。)
■『古民家(風)cafe』はひとつの店舗ジャンルとして確立してますし、
古い木造だから出せる佇まいであるとかくつろぎが存在するのは事実ですね。
プロ的に言えば「建築コストの低いただ古いだけのアパートと、古築オンボロ木造アパートは全然別物」でありまして、
厳密にどこがどうって具体的には言えませんが、築年数の古いアパートといってもひとくくりにできないバリエーションがあるってものです。
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