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不動産はまだまだ底堅いとの報道ありますが

2012年07月06日

都内路線価 4年連続で下落
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokyo/20120703/CK2012070302000084.html

(タイトルとは違い内容は”底堅い”との分析)

都心部で落ち着いているものの地方での下落はまだ続いています。
実にわかりやすい話で、
日本の不動産が底堅いのは(特に都心部が横ばい)日本経済が内需中心だからで(成長率的に高いセクターでは無いが)、地方の下落が続くのは地方経済が疲弊しているからです。
”土地の生産性”そのまんまの評価ということになります。
都心部が底堅いのも開発云々の解説つけている報道あるみたいですが、そりゃ少々的外れだと思います。
以前から「郊外から千代田区・港区などの都心への人口移動」が語られているように都心部の人口が階層的にも安定してきている側面が強く(地方経済は所得階層もそうでしょうが高齢化が顕著となるでしょうし)、経済のファンダメンタルの基本中の基本である人口問題が安定しているからって考える方が簡単だし筋論だと思います。
※現在日本経済は成長期じゃないんですから。

長年世界2位を誇った日本経済が底堅いのはある意味当たり前で、前述のように特段の経済政策に寄らずとも簡単に安定成長と財政均衡とデフレ脱却を想定可能なのは『少子化対策』です。
※ここ不動産の需給バランスで考えれば小学生でもわかる論理となってます。
(これが面倒だと思った保守系は以前米国流の移民政策で実態経済の需要増を考えてましたが、その政策は(実にシンプルですが)雲行きが明るいとはいえないですね。)

私は移民政策もアリだと思っていますが、趣旨を間違うと経済政策の本旨が意味不明になります。財界は「第三世界の安い労働力を」みたいな何時の時代だかさっぱり意味不明の妄言を信じている人まだいるかもしれませんが、
王道は第三世界はそのまま当事国において成長セクターとなるのが自然なのであって昭和の出稼ぎ労働需要と重ねて考える方がおかしい。移民によるとするならば先進各国「特に失業率が目も当てられない欧州からの移民」と考えるのが筋論。
(先進国同士での人口スワップですね)
■この場合も昭和的発想の財界の発想も、根本的には経済循環として「完全雇用に近い低失業率」にファンダメンタルをもっていけないと何ら意味がありません。

つまり順番的には安定成長部分は「少子化対策」か「先進国間の移民」等どうにでもなるのですが(難しい事言えば「設備投資」でも解決可能です←日本の人口一人たありの社会資本比率を上げて”資本主義”ランクを上昇させる)、
最優先は『雇用問題』という事になります。
(※特に昨今保守系の識者はここが底なしに無責任で、リベラル系の社会福祉寄りの政策を批判するのは結構ですが、偉そうな事言う前に保守派的方法論でどうやって雇用問題を解決可能なのか説明していただきたい。→市場経済的に成長産業にシフトすればみたいな妄想はご勘弁ですが、、)

で、
優先順を守って限られた投資活動の中いかに雇用問題を解決するのか、
単純な発想は『生産性の低い(雇用吸収率の高い)』産業の振興になります。
(※ベタな保守派の論点と逆さまなのがポイント)
単純に福祉的な現金支給で経済を下支えするよりも、間接的にはそれが一部財政出動によるものであっても給与として分配される方が公平性が高い。
わかりやすいやり方は”小沢民主党”が手掛けた農業に対する戸別所得補償です(産業限定的ベーシックインカム)。
わかり難くコストも膨大になるのが企業に対する雇用振興策(給与の一部に補助金付けるやり方で自民や官僚が好む方式)、
更にシンプルにすればベーシックインカムとなりますが、流石に単純ベーシックインカム導入は日本みたいな大きな国家規模では現実性に乏しく(制度的というか利害調整含めて政策化ができないのではないか)、ある意味”小沢民主”のように「国家安全保障的に農業へのベーシックインカムは合理性があるだろう」的に(或いは諸外国から非関税障壁的批判も受けない)産業を限定して拡大していくという手法が合理的に思います。

「そんなむちゃな」的話も聞こえてきそうですが(笑
『内需中心経済で低成長でも十分』という枠組みの場合投資的に合理的なのは所得分配投資なんですよ、ここ別段論争にならないと思う。
(設備投資でGNPを上げる場合、設備投資で生産拡大可能な分野があるのかないのかって話が基本ですが、どちらか言えば現在のところその種の産業は外需系の産業が中心であって、十分な投資先が無いのですよ。→日本が「労働人型ロボット」の開発に成功すれば有力な投資先が確保されますが。後20年ぐらいかかるかもです、)
 ↓
で順番的には次に「少子化対策」か「先進国間の移民」等により実需を拡大して安定性低成長にテイクオフする。
※財政の問題はインフレターゲット論と同様に経済成長とインフレによって相対的に縮小していきますから(対名目GNP比だけ見ればよい)、デフレを放置する事が最大の財政破たんの原因であることを忘れちゃいけません。


■路線価報道から見える日本経済の実情はそんな根本的なところでありまして、

オマケで言えば、
発電の問題もですね(私はなんでもかんでもソーラー派ではありませんが)、雇用吸収力であるとか所得分配率を見て(そのどちらでも同じ意味)投資すればいいのです。個人的にはメガソーラーは後でも良く、ホームユースのソーラーパネルで「各世帯の電力供給○割可能か」を条件に技術開発投資を行い、数値目標に達する開発に成功したら補助金でドドーンと全世帯にこれを常設投資を行う。
※目安は世帯の節電努力で電気料金0乃至お釣りがくる高効率パネル開発が可能か否かが分水嶺。
ギャンブルが外れたら仕方無いですが(投資は所詮”掛け”なんですから)、
成功すれば所得に余裕のある世帯は補助金以上に設置しますから「売電で実質所得分配になる」。
※所得格差の不公平感は基本的に「各世帯の電力供給○割可能か」のファンダメンタルを全額補助金で設置することで解決可能でしょう。
※或いは補助を二段階として高齢者世帯にだけ全額援助として「売電による所得分配」を年金の一部と見做す手もあるかもです。
 ↑
この話をすると必ず「買い取り価格が補助金なら実質税負担と同じ」って話になりますが、
だからそれは「現在の技術のまま焦ってなんでもソーラーでとか言うから」の話であって→数値目標付きの開発投資を行い、それに成功した場合の前提と考えれば話は違ってきます。
(単純補助金技術開発とかでは無く、各大学に「報奨金方式」で開発させる手もあります。高効率パネル技術開発に成功したら開発グループに100億円とか、)
(勿論原発停止の繋ぎ電力はガスタービン発電でよい)

オマケのオマケで言えば、
日本の農業は後継者問題で自然に衰退しますので、『野菜工場モジュール』を(ソーラー発電で各世帯が実質フリーエネルギー状態になっていれば)誰でも増設できますので(農業従事者が自然減すれば農業への補助金も自然減するのでこれを割り振る)、発展性もある。
国民全体が小規模資本家となる意味での”資本主義”のあるべき姿のひとつでしょう。
(なんだかんだ言って日本の高度経済成長期も一次産業の雇用吸収力と雇用融通力が下支えしたのですから。)
(『野菜工場モジュール』が可能なのだとしたら『鮮魚養殖モジュール』も可能かと、)

※原発依存なんて発想は「完全に戦艦大和」的なるもので、時代を読み違えているし「どっかの既得権益となる不公平感」は民主主義社会的に許容不可能な概念です。
(東西冷戦が終わった辺りで根本的に見直し入ってよかった事象だったのでしょうね、)


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posted by kagewari/iwahara at 16:53 | Comment(0) | TrackBack(0) | ニュース・特集 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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