(ある意味どさくさに紛れてみたいなことになってます、)
大雑把に状況を見ていくと、
野田政権にくっついている熊谷氏(熊谷弘元議員保守党で後に反小沢)、仙谷氏にくっついている野中氏、特に野中氏の動き(連動している自民側は森元首相と大島氏)に自民党の小泉元首相がカチンと来て谷垣氏を動かしたって事なのですが、この動きは自民党内でも大勢とはならずガタガタに崩れたって事です。
「こんな事やんなきゃよかった」といったところでしょう、
わかりやすく言えば大失敗した。
例の三党合意は「もうほとんど三党連立みたいなもの」であって、連立政権になってない事自体異例な代物ですから「連立じゃないからポーズ」な側面もあったのかもしれませんが完全な逆効果になりましたね。
(本当に連立してしまうと自民分裂ですから→民主と選挙区調整ができない)
この動きを引き出した”みんなの党”主導の『野党連合の不信任案』は予定通りに否決されましたが「与党のみなさん随分わかり難い連立政権ですね」を印象付ける効果は大変大きかったですね。
野田政権のワケのわからない実態も際立ちました、
ザックリと抑えておきたい情報的には
ジャーナリスト兼議員である民主の有田芳生議員のコメント
両院議員総会の野田代表演説を聞いていて失礼だがカルト理論が浮かんできた。教祖は自分に特別な能力があると信じ込んでいるから教祖になれる。消費増税が国民のためになると力説する野田さんにふとそんな思いがよぎった。中島みゆきの「ファイト!」を聴きながら李恢成『見果てぬ夢』を反芻する夜。http://twitter.com/aritayoshifu/status/233212062195654656
自民党参議院の小泉氏寄り急進派の山本一太氏ブログから
党首会談決着、悪い予感が的中!
http://ichita.blog.so-net.ne.jp/2012-08-08-5
野田総理と谷垣総裁の党首会談が決着した。 「消費税増税法案を早期に成立させること」と「成立後、近いうちに国民の信を問うこと」で合意した。
野田総理の口から、「解散の確約」は取れなかった。 自民党独自の内閣不信任案の提出も、立ち消えになった。 中小政党6党による不信任案を否決した(=内閣が信任された)後の問責決議案も、ほとんど意味がなくなった。 嫌な予感が的中した。「最悪のシナリオ」に足を踏み入れてしまった。(ため息)
(それはそうと山本一太氏ブログのリンクにある「山本一太オリジナル曲「マルガリータ」「素顔のエンジェル」無料配信中!」、、いくらなんでも素顔のエンジェルって、、)
えー、、話は戻りまして、、
「随分わかり難い連立政権」がなんだか現在の形になっているのは、参議院の状況から選挙すれば衆議院でも自民党が比較第一党として勝つ事が織り込まれているからで(なので三党の協議は選挙後優位となる自民党が強気に交渉できているのであり)、野田政権側は選挙後民主党がどうなろうと知った事じゃ無い「できれば自民党の派閥として合併したい」みたいな主に松下政経塾系の本音が呼応しているものですが、
『織り込み済みの算段』には何の保証もありませんで、
・民主党”その他の議員”はとにかく任期いっぱい給料がもらいたいのと組織の支持がないと次の選挙に出られないだけ(”与党”という契約公務員に就職したと勘違いしている人もいるようです)
・自民党は落選組含めて独自世論調査の結果「かなり勝てそう」と分析しているようですが自民こそ官邸前のデモ(政策的には自民党政権でも同じ状態になる)を全く分析できていない
・マスコミの暇さえあれば小沢批判にも流石に”飽きた”層はバカにならない規模である(マスコミ批判的な層にはほとんど意味が無い)
・報道ステーションが微妙な方向に舵を切り始めている
・真面目な話民主の執行部も自民党も小沢氏の離党で支持率が上昇すると思っていた
・参議院での自民勝利の背景は「菅政権の意味不明の増税」によるものですが今回自民党はもろ増税一本で三党合意しているのであり状況はまったく違う
・三党合意に関する”ダメダメ感”が”彼ら”にとってかなりいやな感じで拡大中
・米国の凋落
そして今回の「自民党からの謎の不信任案騒ぎ」です。
コアな自民党支持者ほど「ヤバい感じ」しているでしょう
勿論小沢新党が300人の候補を擁立することは事実上不可能ですから(これが「オリーブ」という表現になっている)、『生活が第一』が明快な対抗軸にはなって無いし、今のままではなら無い。
(「何人擁立できる資金があるか」の勝負)
■明快な野党が無い曖昧さの状況での世論調査にはほとんど意味が無い訳で、今や間接与党である自民党にとって”野党ご祝儀相場”的かさ上げは期待できませんから現状やるべきことは『対抗軸を明確化させない』事に尽きるんですが、
今回の騒ぎで逆に「間接与党の印象がバレバレになってしまった」のであり、現民主党政権への批判は自民党にも今後被ってくることになります。
状況は不透明なままですが、
『対抗軸を明快化させればアバウトな人でも勝てる』事になりますから、
今回の騒ぎは地域政党の動きを活性化させるでしょう。
(小沢氏の「オリーブ発言」は自分のところには全国に候補者擁立の資金が無いため、各地域に”動き”を促しているワケで、)
(大阪維新の候補者擁立も関西地域に限定されるのではなかろうかと予測します)
焦点は「自公民で過半数が取れるのか」に変わるでしょう。
話が面白いとなればマスコミも食いつく事になり、
小沢陣営が物理的に正面には出ないのでマスコミの代名詞でもある「暇さえあれば小沢叩き」もやり難い(数字も取れないでしょうし)。
今後の面白そうなネタ的には、
政党支持率調査で自民が下げると昨日までの勢いどこへやらで自民は『補正予算でも是非三党合意で』に方針を切り替えるかもしれないって冗談にもならない騒ぎが見られるかなってところでしょうね(笑
(民主・自民の党首選の雲行きが怪しくなってくると「逆切れ解散と補正予算の相克」なるショーも見られるかもしれません。)
■増税法案は可決してしまうのでしょうけども全く落胆することはありません
しかも明日増税する話じゃありませんから、政権が変わればいくらでも後から潰す事も可能です。
世論的には「財務省悪玉説」はわかりやすい話なので「ちょっと広まるかも」な期待感はありまね。
政治主導なる言葉じゃ選挙演説的にわかりにくかった話も「財務省悪玉説」なら誰でもできますから(財務省も軽率過ぎるでしょういくらなんでも)、この増税法案はどちらにしろ潰れると思います。
郵政法案がなんだかんだで修正されたことを忘れちゃいけません。
同じ道筋になるでしょう、
(そこは織り込み済みとして←財務省もここ見ておかないと)
■問題は「おかげさまで完全崩壊した日本の政治体性の今後」ですよ、
そして「アフター小沢」も考えとかないといかんですし。
ひとつの仕掛けとしては小沢氏が仕組んだとも言っていい『政党助成金制度』、これが政党の離合集散や離党騒ぎなどの時に常に話題になっているところが重要です。
ハードルを乗り越えれば政治家稼業が可能であるファンダメンタルが昨今の地域政党などに繋がっており、小沢氏的には意図したものとは違うでしょうがこの”仕掛け”は完全に機能しており(フリーエコノミーの利用で政治家の資金的な問題が解決する可能性もある)、
政治家を餌付けする事で権力を保持してきた官僚の力は確実に落ちてきてます。
昨今の状況で役人独り勝ちに見えるでしょうけれど、これは現状の政治体制がガタガタだからで、形ができてしまえば政治家の誰もが官僚の下僕となるような状況は脱してます(鳩山政権の初期の状況が証明している)。
検察や国税庁で実力行使している時点で上記の「餌付けによる権力」の効果が無くなっている事は明白で(無理筋過ぎて検察ももう使えないでしょう)、この流れは変わらない。
言うならば現状は「戦国時代の混沌」ですね。
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