そろそろ春のシーズン入ってきたかなと思っていいでしょう。
実際物件調査やっていると「2月空予定」みたいな形で調査母数に空予定情報も増えており、いよいよかなと感触ありますね。
さて『春のシーズン相場』についてもその都度書いてきてますが、ブログは記事埋もれますからね。今年もおさらい的にザックリ説明していきましょう。
(東京ベテランの方には本記事はスルーでもいいかなと思います、)
■結論から言えば
「可能であれば春引っ越すべきではない」という事です。
今年から大学生で上京するですとか、人事異動で東京へ移動という事であれば引っ越し時期を変える事はできませんが、可能な限り時期をズラすべきです。
理由は簡単で、賃貸住宅も需給相場で賃料動きますから「春募集の賃料は高い」のです。
しかもこの需給バランスがまた「見掛け上の現象で過剰化」するので尚更です。
何が起きるのかと言えば、ネタバレすれば実に簡単な話でありまして、
●「東京都内で移動する人」がポイントになります。
1)最近の部屋探しは「解約届を出さずに探し始める人が多数」
2)現在の部屋の残り契約日数と次の部屋の契約とで「実質二部屋占有の人が多数発生」
3)春のシーズンはルームクリーニング・原状回復内装工事業者も繁忙期
4)退去後募集開始もかなり遅れる
↑
ぶっちゃけリリースされる部屋の新規募集が春のシーズン内に間に合わないのです。
その結果、見掛け需要が倍になるというか「春だけの供給不足が発生する」という事ですね。
勿論その供給不足の時に空室募集を開始できるのであれば、空室不足から若干賃料高くても契約決まりますから、業者としても(専任媒介であれば相場を見て家主に打診するんですが)家主としても「春の空室はこんぐらいの賃料でいけますね」的に募集賃料が高くなるのです。
注:どこまでそれが関係するかわかりませんが、前述の説明2のところ、最近時々目にする「フリーレント付きの募集」これが今以上に増えますとですね「新しい部屋のフリーレント期間中二部屋占有する人が更に増える可能性」もあり、どうなんだろうと思う部分もあります。
(ちなみに一般の契約時「賃料発生日の交渉可能期間は申込み日から2週前後」です。)
更に、実際の内見などの予約状況も春の場合だと「内見当日申込が入って募集終了」とかの候補が出るのも珍しくありませんから、落ち着いた部屋探しにならないんです。
retourの場合は基本的に「月曜に最終確認して当該週末内見想定」としているんですが、それでも情報鮮度的に内見日手前で候補が終了してしまう事が春は珍しくありません。
母数から見ると(retourなんかの場合調査母数が半端無いので「内見候補物件の抽選率は1%ぐらいですから」)1件の内見候補消滅はそのバックグラウンドで100室近い部屋が消える級のスケールなんで、これ馬鹿にならない話です。
(※春シーズン以外の調査でも偶然内見候補が当日消える事はありますけど、シーズンオフで発生する内見候補の終了は”その部屋だけ”で偶然起きたと言えますから、縁が無かった的に案外納得できることの方が多く、春のシーズンで候補が消えるとの現象としてその内容が違うんです。)
■昨年12月に実際にあった事例ですが、
都心寄りの某マンション内見時の管理会社担当者の話。
「今12月の募集だからこの賃料なんです(当時8万5千円)、今季募集前だったら10万した部屋なので今年度末までに決まらなかったら春のシーズンまで一度募集をストップして、別の賃料で再募集する予定なんですよ。」
実際のところその場合幾らで募集するのかはわからないんですが、こういった対応は業界的というか大家さん的にあり得る事なんですよ。←春のシーズンにおける相場差はそれぐらいの話なのです。
■そして、春の繁忙期に新規募集間に合わなかった部屋が4月以降に順次リリースされますが、この時には需要が大きく後退してますので、「春のシーズン終わってますから、こんぐらいの賃料ですね」となり、最も引っ越し需要が下がる”夏お盆前”にかけて賃料が最も安い期間に突入すると、こういう流れですね。
(※お盆期間は休暇に帰省される方が多いので、ここに合わせてほとんどの管理会社も夏季休暇となるので8月は別の意味で引っ越しには向かない。)
といっても引っ越しのタイミングは新卒で就職してからとかがやっぱり多いでしょうから、現在の契約満期に近いところで次の部屋をと考えちゃうと思いますよね。それが普通でしょう、
そこはですね冷静に考えてみてください。
仮に現在の賃料が8万円とします、更新費は8万円ですから「1年だと4万円で半年なら2万円」と考える事ができます。
仮に現在の契約期間1年ちょっとで解約にして夏前に引っ越しを移動させますと「損するのは3万ぐらい」です。春のシーズンに比べて夏前なら「(賃料8万前後想定なら)3千円〜5千円安いかも」ぐらいの期待値ありますから、3万円は余裕で回収できる事になります。
春のシーズンは可能ならズラすべきが正解かと思います。
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春のシーズン相場のおさらい
2014年01月21日
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