最初にネタバレですが、今回はあえてその詳細内容を書きません。
後から「こんなのを探してください」言われても困るからです(笑
賃貸住居の場合は借地借家法により「一定の水準を満たすもの」が義務付けられてますから基本的にイレギュラーな可能性はリアルデザイナーズやナチュボーンデザイナーズ的なものや古築和室などに限られてくるんですよね。
これに比べて法的規制が緩い事業物件は設備一切無しのスケルトン貸し(骨組みだけ=箱だけの意)でも貸せますから現況貸しも多く謎の物件が強烈に出る事もあります。
中には、改装して住居としてって事業物件も存在するのは確かです(数はとても少ないですけど)。
しかし、これを狙って出すとか「希望地域を前提に探す」とかって事は不可能なんですよね。
「こんなんありましたけど、この地に行けますか?」←こっちのタイプになるんです。
ここは一般事務所を除く事業物件全般にも言えることで、
「そんな有力立地で前業の方がどういう理由で退店したと思いますか?」という部分に思いをはせないって事抜きに空室は探せなかったりします。
■ここに不動産における「運気の話」が関係するんですよね。
(住居の場合なら「退去の理由」ですね。)
それは「事業なら大繁盛でより大きな事務所へ」「住居なら寿退去や出世してより高級物件へ」な後に空室募集されている方が縁起がいいですものね。
(事実、多数の部屋を内見してきますと管理会社から「この部屋は寿部屋で」なんて話を耳にする事あります。)
流石に事故部屋関係の話は控えたいと思いますが、
将来的な事を言えば、高齢者のひとりぐらしで亡くなったなどの場合も「本来これは終の棲家となる優れた居住性がありますよ」と評価されるべきポイントで(軽率なマスコミの一方的な「孤独死」なんていう故人の尊厳を損なう報道は本当にどうかと思います)、居住性に問題あれば高齢の方だからこそ「とてもここにはいられない」と考えるじゃないですか。
事業物件の場合も、特徴の無い部屋になればなるほどその前の状況が推定できないもので、
超個性的な物件ともなれば、「きっとこんな形で使っていたのだろうか」など思いをはせる事のできる物件もあるとなりますね。
(そういう意味では没個性な部屋には縁起性も没個性化する傾向があるのかもしれません。)
最近の調査で某所に「大家さんの田んぼが一部借りられます」なんてのが東京都の事業物件に存在しました(笑
流石に驚きましたけど東京って土地のパフォーマンスの奥深さを思い知らされた感もあります。
そんな物件出現頻度は「何十年に1回だとかで計量不能」なので、
=物件を知る機会そのものが「運としか言えない」って落ちがつく話です。
■住居の場合はこれほどわかりやすく差異が出る事無いのですけれど、
事業物件の調査やってますと、「運だな」としみじも思います。
更に「○○業って話でこの物件を蹴っちゃうの?そうなるともう数年この企画無理筋になるのでは」なんて素で思う事もありますし(ここは住居における賃貸強者論と同じでビジネスにおける実業強者論となるんでしょうね)、
ですから、何気ない違いでしかない賃貸住居の図面資料比べする時にも、
隠れた部分に「この部屋との縁」なんてものが存在していたりするのではないでしょうか。
それは設備条件だったり、印象だったりどこが何ってわかりやすい違いでは無いのかもしれないですが、そこを見逃すと「なんだか勿体ない」と思うのです。
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「事業物件から考えてみる」
2014年05月16日
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