民進党の党首選もあるようですしで、政治関連のエントリーです。
昨今の左翼言論ダメダメ論を随分書いてきていますが、
何も私は保守系論者でもなければ自民党支持者でもありません。
その動向の是非はともかく旧来から釣り人小沢氏のファンですから、建て前的には「保守リベラル支持」であり、民主党はとっとと消え失せるべきだと思っていましたが日本の政治勢力にリベラル系が無くなる事を望んでもいなければ「保守リベラルは左翼運動じゃありません」。
そもそもが所謂左翼政治思想は当時の保守に対する『共同幻想』系の政治運動であって、
本来は先進国化の流れの中で保守における軍国主義が瓦解するように(むしろ昨今は市場主義でしょう)、野党勢力の中から(所謂政治運動的な)左翼政治思想も瓦解するのが文明論的な筋論です。
そこを反動とばかりに左翼政治思想な方々がリベラルも自称されるので話がややこやしくなっているのでありまして(小沢贔屓の見解としては「新進党なんかの社会党の時のように共産党に共産主義を捨てさせようと目論んでいるのだろう」などなどと思ってもおりますが)、
保守系の慣習や制度というものに対して個人の人権という視点から改革的であるスタンスがリベラルの本道ですから、たとえば安全保障なんて分野に関して与野党にそれほど大きな差異があってはいけないし(そこは対立軸では無い)、ぶっちゃけ本音のところでは「大きな開きは無い」のだと思いまずよ。
(※今は素浪人の元国民の生活党の幹部だった小沢シンパの東祥三元議員も「安倍政権の安保法制に賛成」と明解に発言しており、野党議員の中でも安保法制賛成な人が相当数いると思いますよ。)
■確かに日本の場合”戦後”という枠組みの中、属国的意味合い込みの日米安保の論議の中「自主防衛なのか対等な日米安保へのシフトか」みたいなところから話が随分ややこやしくもなるのですが、
リベラル勢力が古式ゆかしき左翼チックなスタイルに陥ることはまったくもって誰の利益にもなりません(大失敗した鳩山政権ですら安全保障関連で対立した社民党をあっさり切り捨てるとかなっていたワケで)。
どうにも昨今(安倍政権の安保法制あたりから)「話があっちの方にいってて困る」ワケです。
■個人的には自主防衛派ですが、何も事を荒げてやおら日米安保を解消する方向なんてナンセンスな論議だと誰しもが思っていることでしょう。改憲にも賛成ですが9条の趣旨はそのままで問題無いと思っています(少なくとも自衛隊は法的に正規軍とする加筆修正はマストだと思いますが、名称は自衛隊のままがベターじゃないかと思っています)。
沖縄の基地問題も与野党の対立軸にはならない課題でしょう(沖縄問題は与野党関係無く海兵隊との個別交渉案件でしょう)。てか、対立軸とするべき事案では無い。
自民党の最大の間違いもここで「沖縄県も日米安保を解消しろ」みたいな事は言ってないのですから本来”基地縮小”という点で国と県に最初から”対立など無い”ってことを確認すべきなんです(それが沖縄県から意味不明な勢力に出て行ってもらう早道)。
※話は逸れますが、沖縄基地問題に関しては「このまま法廷闘争を続けても結局長期化するのだから、米軍としても一度候補地ご破算にして係争無しで移設が進む場所の検討ならそれでもOKだ」って事になるのじゃななかろうかと(仮にですが「県外移設」に成功したらトンでもの支持率上昇になります)。安倍政権は55年体制時の「社会党とのプロレスを対外政策に利用する作戦」そこを思い出すべきなのではないでしょうかね。
■現在のリベラル”期待勢力”のみなさんは、与党との対立軸を見失ってますよ。
民主党政権の数少ない成果として、電力自由化やら農家の所得保証や子ども手当などに代表される所得分配、リベラルサイドでありながら対霞が関的行政改革の方向性などなどメインであるべき項目が置き去りになっており(自由化や取得分配と行政改革って実は本来保守派政策なので「実は社会主義だった自民党との対比」も当初目玉だったのに)、
現在の安倍政権は自民党主流派では”無い”ので、野党は対立では無く「ある意味安倍政権に協力的に関わる」手法でももって行き方ってものがあったと思うんですよね(おおさか維新の関わり方はスタンドプレーもあるんでしょうけど言ってる事は正論だと思いますよ)。
アベノミクスについても金融政策やインタゲ政策の一部は旧民主党も模索していた筈でしょうに(政権交代前にあれほど日銀総裁人事で揉めた建て前はそこだったのだから)。
最近じゃ連合も安倍政権のが頼りになるよって話にもなっているしで、、
■話をややこしゃしくしている現況がマスメディアの偏向にあったのは事実ですが
それでも詰めが甘い、甘すぎます。
「戦後では無い」って歴史的背景は保守もリベラルも同じです。
こういう言い方はアレですけれど、
「もうちょっと真面目にやってくだい」と正直思います。
現代日本の場合、対立軸のポイントは「何故にリベラルサイドのが保守系政策を掲げることになってしまうのか」みたいな話なのであって、「現代リベラルは小さな政府の(簡素な仕組みで大規模な)高福祉である」みたいな明解な政策軸を出していかないと各論で矛盾するばかりになってしまいます。
若干理念的ではありますが、「現代におけるリベラルの位置づけ」ってところを真面目に考えてくれと(原発問題なんて電機労連怖さで最初に腰が引けたのが民主党政権だったの忘れちゃ困ります)、そこを素っ飛ばしてるから「その趣旨を勘違いしている議員が続出」みたいな事になっているのだろうと。
正直昨今の野党議員の発言は「何を言っているのかわからない」のが多過ぎです。
「攻撃的に対立するための対立軸じゃ意味が無い」上に、国会大混乱しても得する有権者なんていませんからね(そこはプロフェッショナルに見せ場を作ってくださいよ)。
■東京都知事選の流れを見れば、
いかに(もう何の期待もできない)マスメディアであっても「数字の取れる話題」は(メディアの政治的意図と逆でも)大々的にいくのであって、
マスメディアに対峙する時、話題性の打ち出し方って戦い方も政治的戦術としてあると思います。
(メディアの偏向を批判していても何も変わらないのですから)
実質浪人時代に安倍氏が個人的に勉強してその後のアベノミクスに至ったように、リベラル勢力はこの野党時代を利用して地味〜に基本政策を詰めるべき時期なのではないかと思う次第です(この際ですから共産党議員と正面から喧々諤々つかみ合いの喧嘩も登場する政策論争やらかすのも話題性としてアリなんじゃないですか?真面目な話、政策的にも研鑽進むと思いますよ)。
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