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非木造建築の今後

2016年08月21日

本来日本の気候を考えれば住宅は木造がベストであるのは間違いありません。
しかし「優良な建材がいつまで入手できるのか」「高度な技術職の大工さんが減り簡単な工法の建築が増える傾向」などなど木造建築の今後は決して約束されたものではありません。
この場合「低層なら鉄骨造」「中高層はRC造」のような形で非木造建築が増える事になります。

ご存じのとおり不動産の維持コストを考える場合『固定資産税』というのが結構大きな存在で、更にここには『担保価値評価』という困った問題も絡んでなかなか合理的な方向性を定めるのが難しいのです。
持家で将来に渡って売却する予定も無いのであれば難しい事を考える必要も無いのですが、大家族社会時代は過去のものですから、否応なく不動産には融資を含む現金化可能性の内容も求められてきます(不動産投資で大家さん実業を行っている場合は改装費用の融資などその可能性は更に高まります)。

何が一番悩ましいって言いますと、
地震国である日本なる前提で考えれば「低層RC造最強」であることは間違いありません。
火災延焼のリスクも幾分か下がりますし(ここは建蔽率も関係していますが)、
これだけ非木造も造ってきましたから、いい加減外断熱の決定打となる素材や工法がでてくるやも知れません(風通しのいいRC造?だとか)。
維持管理コストを考える場合「低層RC造は上物建築物への課税期間を短縮し、金融サイドには”その短縮があくまで税制上の優遇であり”建築性能としのて耐用年数では無いことを通達などで徹底する」、なんだか大変地味な政策ですが、こここそが現代建築の最重要ポイントになるのではないかと思います(銀行の担保価値設定の延長には法的根拠が必要になると思うので法的措置も必要かも)。

■木造建築が望ましいのは確かなのですが、人材含めて現実を見ない訳にもいきません。
賃貸管理の現場などから見聞きするネタ的には、
内装工事に関して、表向きの工費は同じでも「木造建築と非木造では工事の難易度が比べものにならない」と聞きます。工事終了後に見積もり当初の金額から請求額が想像上に割増されてしまうなどのトラブルもあるようで(同現象が起きやすいのが非木造)、間取りや内装のあり方ってものから一度見直すのもアリなように思います。
日本の生活様式はB・T別ですが、ご存じのとおりRC造は設計効率として(耐久性的にも)床下配管の最短距離化が求められるため、どこの建築でもRC造は水回りの配置に苦労するのが常です。
デザイナーズマンションなどが様々な手法でアプローチもしてきてもいますが、決定打はまだ無いというのが実情でしょう(RC造でB・T別設計をするとどうしもて間取り効率が低下する)。

この辺の問題も低層RC造の施工事例が増加すれば「3点ユニット発明時のような新建材ユニットの開発」なんてことが起きるかもしれません。


●話が税法なので、監督官庁財務省になるんでしょうか。
「低層RC造は上物建築物への課税期間を短縮し、金融サイドには”その短縮があくまで税制上の優遇であり”建築性能としのて耐用年数では無いことを通達などで徹底する」
是非検討していただきたいところです。

工法や耐震などの建築トレンドの話ですから、
逆転の発想で「新木造建築」ってジャンルが先に台頭するかも知れませんけどね。
(この場合も、担保価値に連動する”実耐用年数の延長”などの措置が求められる。)



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posted by kagewari/iwahara at 06:06 | 暮らしの心理学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする