昭和で言えば流石に記憶の無い関東大震災前後などと相似しているのかもしれませんが、阪神淡路に始まる大きな地震がある程度の間隔で継続している感があります。
賃貸住宅部屋探しの時ですら「耐震性」が論議になること少なくありません。
日本の建築が結果として非木造に偏る遠因となっているのかもしれません。
総務省的には(役所の目標値には届いていないにしろ)建築物の80%以上は耐震性を備えるなど日本はかなりハイレベルにあるのですが、
地震に関してはなんとわなしの不安が共有されているような感覚あります。
昨今心配されているのは(前述の概ね耐震建築が普及していることを踏まえ)、想定外であった「長周期振動波と高層建築の問題」「免震構造の振幅振り切っちゃうケース」「本震と遜色の無い余震による強度振幅の連続」が論議となっているように思います。
(南海トラフで憂慮されている大津波に関しては打つ手も限られているので建築問題というより、GPS予知への期待も含めて避難メインの防災となりそうな側面もありますから、耐震性のテーマと言えば上記でしょう。)
あまり無責任な事は言えませんけれど、長周期振動に関しては「タワー建築の限界」を早期に検証するべきだと思いますし(必要があるなら上階重量を何らかの手法で削減するなど思い切った耐震補強の指針等を打ち出すべきではないかと)、免震に関しては仮に振り切っても上物の強度がRC造額面通りであれば資産的破損はあっても命に係わる損壊とはならないのではないかと思います(免震構造にはなんだかんだ油圧ダンパー補強が必要となるのかも)、
●やっかいなのは木造建築戸建ての耐震性能です。
強い地震一発には耐えられてもその段階で耐震性能の一部が失われ、同規模の揺れが連発した場合の問題です。
木造建築は少子高齢化も踏まえ「平家建築」が最強の地震対策として浮上するのではと予測します。
平家はもっと増えてもいいでしょう(カッコいいですし)。
過去記事にあるとおりで、
■建築性能より重要なのは「地盤の揺れやすさ」となるワケですが、
東京直下型地震報道の「報道内容」について
http://kagewari-retour.seesaa.net/article/265927876.html
「揺れやすい地域はRC造、揺れにくい地域は木造戸建て」のような”建て分け”を促す条例とかあるとベターなのではなかろうかと思うのですが、自治体の見解はどうなんでしょうか。
少なくとも、戸建て購入時には調べておくべき重要項目です(不安がある時には高性能平家建築を選択するなど)。
小池知事は電線の地下埋化などが公約だったように思いますが、
「電柱の方が災害時に復旧が早い」という説もあり、日本独特の「電柱のある景色にも理由があるんだ」的な話もあるワケですが、どうなることやら。
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ちなみに、この辺「復旧の早さ」論議は安全保障関係でも目にする話で、
ミサイル防衛などで「飽和攻撃受ければ対応できない」という話ありますが、地震災害時の道路復旧が著しく早いように「航空基地などが攻撃されても最低限度の復旧は速攻で可能」という話もあり、壊れないようにするだけが防災ではないのも事実。
●だとするなら、木造建築における耐震性も「メンテナンス可能な仕組み」なども検討するべきでしょう。
やおらスケルトンにするのもアレですが、2×4などの木造パネルの連結を取り外す事も可能な「自主的にメンテナンス可能なネジ止め式で筋交も油圧ダンパー式でメンテナンス可能だ」みたいな設計もアリなのではと(第一波の揺れの後自力点検・調整もできるよ的な)、
住居は最も重要な資産ですから「その都度耐震性能も復旧可能」であれば耐震性能の弱点も補えるでしょう。
以前賃貸住宅の改装ネタをやった時に(基本的には無理なんですよ系の話)『コンパネのマイ壁立てる』って話を提案した事ありますけど「木造打ちっ放し的デザイン」みたいなのが存在すれば、あらかじめマイ壁も増設可能なネジ穴もあるよだとかですね、バリエーションも増えると思うのです。
日本のことはともかく、
イタリアは大丈夫でしょうか、ちょっと心配ですね。
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