昭和チックに「魔法瓶」のたとえで言えば、
完璧に断熱性を備えた部屋は一度適温に合わせればそのまま延々一定温度が継続することになります。光熱費云々ソーラー発電云々やれ環境がどうこうなど全て解決なワケです。
(せいぜいが調理などの追加的熱源に対して再調整が必要になるだけ)
ところが住居表示上この「断熱値」には何ら規格化された性能基準も無いし勿論表示もありません。
これでいいのでしょうか?
断熱性能の違いは住居における圧倒的な差異となりますから、本来もっと性能表示に関する要望があっていい筈なんです。
木造2×4住宅メーカーは「当社比非木造建築より3割増の断熱性能」などと謳っていたりしますけれど、明解な基準ありませんから消費者は想像するぐらいが関の山です。
想像ですが(日本は梅雨があるため非木造住宅であるマンションはほとんどが断熱材”無し”であるため)、非木造建築の風評悪化を気にして「言い難い」って部分があるのじゃないかと、
ご存じのとおり現在日本の建築は6割以上が非木造であり、
同時に昔の木造モルタル住宅と言えば隙間風も目立ち断熱性能や気密性は特徴ではありませんでした(むしろ梅雨のある日本にとって大事な風通し性能が重視されていたとも言える)。
すっかり住居に求める性能として「断熱性能はどのぐらい?」に関心が無くなってきたのかなと思う訳です。
風通し・換気に関しては現在非木造の建築基準にあるように「常設換気扇」などの普及であえて隙間風頼みの必要性ありませんし、
北海道では常識の「二重窓」は夏暑い地域においても有効です。最近は夏の遮光や断熱カーテンにも関心集まってますし、「パッシブな住居単体の断熱性能」はもっと語られてもいいテーマです。
非木造建築の外断熱技術に関してもそろそろ技術的解決が見られるかも知れませんし、業界も率先して取り組むべきテーマだと思います。
(と言ってもマンション性能表示の床遮音性数値と実態が違うことなど信用性の点をどうするのかって部分もありますが…。)
リフォーム業者さんとしても断熱性能向上投資は(一度やれば半永久ですから)推薦しやすいテーマになりますし、数値化して光熱費○○円に相当みたいな宣伝が可能になれば費用対効果としてユーザーにもわかりやすくなります。
国にもエネルギー安全保障含めて恩恵あります。
原発開発関係に回収可能か謎の数兆円投入するより「効果的な断熱材と工法の研究」の方が合理的なのではなかろうかと素人ながら思うのです。
私は利用していませんけど、なにげに電気ポットが普及した背景には「数値化され誰にでもわかるコストの合理性」欠かせなかったでしょう(この場合魔法瓶の逆で必要なだけその時って手法ですが)。
建材基礎的技術ですし「現代社会だからこそ断熱性能統一規格は重要な指標」だと思うんですけどね。
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