昨今の新技術ってなんとわなしに”中途半端”に思うのです。
技術の進歩に応じたものだというのはわかりますが実戦投入早すぎないか?
みたいな
地味な軍事技術で恐縮ですが(学生時代はガンマニアだったものですから)、
カートリッジレスの自動小銃が研究された時代がありました。
(実際に独HKにはG11という実機もありましたし、自衛隊技本も研究していたそうです)
銃の世界には「オーバーエンジニアリングの悪癖」なんて言葉もありますが、
新技術だからといって果たしてそれ便利な事かと、その導入はかなり慎重なんですね。
英国やオーストリアが先行導入した(後に仏も続く)自動小銃のプルパップスタイルも(弾倉がグリップ後方銃床内部にある構造)失敗作扱いになっています。
名機とも呼ばれたサブマシンガンのイスラエルウージーもサブマシンガンだから弾倉をオートマチックの拳銃のようにグリップ内に装填する合理性がありましたが、精密射撃には向かないため(伏せ撃ち姿勢がとれない致命傷がある)設計意匠として定番化することはありませんでした。
カートリッジレスの自動小銃に至っては開発段階でダメが出ます。
(取扱いやら安定度の点から)
技術者としては「19世紀から基本構造に進歩がないとか我慢がならない」気持ちはわかりますが、そういうことってあるのも現実です(45口径の1911ガバメントなんてすっごい長寿でした)。
大型の銃砲に至ると有名どころに米国や自衛隊技本が研究している「レールガン(電磁砲)」があります。まさか私はレールガンって旧来の銃身で打ち出す設計で研究されていたとは知らず(リニアみたいなレールから打ち出すからレールガンなんじゃなかったの?)、
米国のレポートによると、
「レールガン用に開発した高速飛翔体(銃弾)はその有効性が確認されたが、肝心の打ち出し機構である電磁砲に意味があるのか疑問が残り、高速砲撃時に銃身が過度に高温になる問題もあり(当たり前だっちゅうに)、通常の火薬式一般砲台から高速飛翔体を打ち出しても効果に大きな違いが無い」
という現状らしいのです…。
(ちなみに日本の技本はその開発が大きく米国から遅れ、現状の開発も米国との共同開発を狙う基礎的なものと論評されていますが、リニアモーターカーの技術がレールガン開発の根幹技術に関係しているという噂もあります。)
技術屋さんのための技術では実用性からナンセンスにもなります。
軍事面において新技術は常にシビアな判断が求められ(最終的にはバトルプルーフされるまで信用されない)、日の目を見ない新技術は山ほどあります。
「大発明の裏には、無数の技術的には同水準のバカ発明がある」←なのではないのかしらと思うのです。
■そこで考えるわけですよ
衰退した日本の家電や、現代のスマホなどに代表される画面タッチ系インターフェースなど、
「本当に便利になっているのだろうか怪しいものも少なくない」のじゃなかろうか。
必要の無いなんとか機能やスイッチや、その逆に操作系無さすぎの設計など(日本が得意としていたハンドヘルドやガラケーにも魅力あったワケでどこの会社もアップルの模倣する必要はなかったような)、
スーパーの無人レジもねぇ、、
(本当にレジの無人化するなら、カードをタッチしてゲートを通過するだけでOKみたいのじゃないと便利と言えないのじゃなかろうか?)
昨今の新技術って微妙に詰めが甘いような気がするのです、
(AT車のアクセル・ブレーキ踏み間違えもここ関連事項のような気も)
往年の東芝のノートPC開発も凄かったし、ソニーのウォークマンもしかり詰めがしっかりしてました。
不動産においても、工期短縮の重要度が増してから「大丈夫なのでしょうか?」な方向性もチラホラ散見されますし、
「大発明の裏には、無数の技術的には同水準のバカ発明がある」
そして「こなれた旧技術にも捨てたものじゃないとこが多数ある」のも事実だと思う次第です。
(バカ発明の重要さって考えてみれば→確か某電気主要メーカーにはお蔵入りしたバカ発明や特許が無数にあるとも聞きます。そんな一見無駄な部分こそ大事だったのじゃないかしら。)
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