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昔、暮らしていたアパートその後

2019年05月23日


入居中も折に触れて不動産業であることを大家さんにはお伝えしていたのですが、
昔、暮らしていたアパートはどうでしょう2年ほど前から1年前前後で「建替えなので取り壊します」的な通知を経て(私の部屋を含めて)全室退去となったのでした。

話せば長くなるので退去の経緯は省略しますが、
”定期借家契約への切り替えを経ての退去では無かった”ので、
知りうる範囲で大家さんにもアドバイスしたのですが、なんというか感触として「インチキ臭い投資営業に乗せられているのかな」と感じたのです。
(あまり不動産管理に知見のある大家さんではなかったことと、長年お世話になったので「無料でも」と相談のお話はしていたのですが、大家さんから申出はなく私は早期に退去となり)


<機会があったので、現地の状態を確認したところ>
更地となった状態”そのまま”でした、
一戸挟んで隣接地がその数年前大手さんの売地として(1年前後でしょうか)募集され、この土地は確か売れたんですよ(個人が購入したのか業者なのかわかりませんが)。
ですから、売却にかければ現金化は可能と思います。
思いますが、

●確定的なことは言えませんが
最盛期でトータル月30万(年360万)前後はあったろう家賃収入を一度に失い、更地状態で固定資産税の赤字状態にある。
仮に退去から取壊しに400万、6000万の融資を受けて安いアパートを(6帖1K4室+1R2室とかで)建てたとしても(建築基準法建蔽率の件もありますし)、
立地と相場から私の見立てでは賃料6万は難しく、5万前後でも2ヵ月での満室は難しいと読んでました(コンパクト1Rにならざるを得ない部屋は4万台がせいぜい)。

相続税の心配もされたのかも知れません
(自分の代のうちに売却してしまおうなど)
しかし、どう収支を計算しても相当額の損失になったのじゃないかと、
※時期も悪く、甘い査定の不動産投資について特に地銀に対し財務省が行政指導を始めた頃で「なんとか話」があったのだが立ち消えした可能性もあります。

とにかく不動産の世界における「なんとか話」、
手を出すべきではありません。
不動産は錬金術ではありませんから。
(バブル時代の土地ころがしにしても、あれを錬金術と呼ぶ人はいないでしょう。小学生でもわかる「いつか誰かがババを抜く単純なゲーム」に過ぎない。)



●不動産投資は綿密な利回り計算と、建替えるなら移行期間とその間に発生するコストや損失、アパート経営を継続するなら収益計算や満室までの募集期間などなど、高度なビジネス判断が必要で(表面利回りと実質が大きく違ってくるケースもある)、
一歩間違えば(そもそも収益率が高くて実7パー昨今実5パー以下の世界で)数年分の見込み利益が飛んでしまいます。

何がどうなっていたのだろうと、しみじみ思うのでした。




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posted by kagewari/iwahara at 19:44 | こんな部屋があった | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする