何時の頃からでしょう20年30年前でしょうか、
日本で「フローリング」が洋室床の定番となったのは。
しかしそんな国は日本だけです
(そう言い切るものではないかもですが)
欧米の場合居室にはカーペットなど敷かれているべきものとされ、
板張りまんまなのは”土間”とか”デッキフロア”や”作業場”みたいなイメージになったりします。
(ホテルの部屋で床が板張りまんまの部屋は無いですよね。ゴッドファーザーのドン・コルレオーネ最初の犯罪はカーペット泥棒で「これで奥さん喜びますよ」って話だった)
日本の場合も、歴史考証しっかりしてる時代劇ならそうなってる筈ですが、鎌倉時代なんかは板張りでなんか籐編み座布団みたいなんに座ってる筈です。
その後、上座のお殿様座るとこだけ畳が登場し、経済が伸びた江戸時代にいっきに広まったのが”畳の和室”です。
そんなこんなで高級賃貸専門の業者さんなんかと内見で雑談している時など、
(確かその部屋はフローリングと人工大理石仕上げの部屋だったか)
「これ大使館の外国人に”なんだこれ”って笑われちゃうんですよね」
なんて話になったりします
日本で何気にフローリングが定番となった背景を推察するに、
和室とのコントラストで「洋間リビングが板張りイメージだったから」ではないかと。
これが転じて”リビングイメージの洋間はフローリングだろう”のような形かなと。
■特に賃貸などの場合(無垢の高級部材もあれですし)
薄い合板に突板みたいな廉価な建材なのに、傷などつけてしまって修繕となれば(同じ製品がみつからない場合もありますし)かなり高額の修繕費の請求となる場合があります。
この点は国交省ガイドライン的にも”原状回復請求可能な典型例”として事実上明示されており、賃貸住宅におけるフローリングは借主側に得する部分あるのだろうかって見解あるのは事実なんです。
(カーペットやCFの方が頑丈回復リスクは低い=廉価)
加えて日本ではフローリングの管理法をご存じない方も少なく無く、
ワックスがけのフローリングを”水拭き”してしまいガサガサにしてしまうケースもあります。
ですから入念に設計された部屋の場合、キッチン床部分はフローリングを避けてCFになっていたりするんです。
(他、結露しやすい部屋の窓際も劣化しやすい)
●さてこれに対して畳の和室ってのは、
基本表替えするので(廉価だしルーチンの管理なので原状回復請求されないケースが多い)、芯に至る様な傷や凹みでなければ、ある意味借主側としても一番ノーリスクなんです。
洋間希望ならラグを敷くだけでそうなりますし、
居室自体も和室設計の方が高級家具などとも相性よかったり、
デザイ性も高いと思うですけどね。
「和室人気」もうちょっと高くでもいいと思います。
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