オーディオにおけるエージングとは”慣らし運転”のことです。
オーディオだけに”鳴らし運転”なのかもですが、
スピーカーは素材的にゴムや紙や樹脂や金属で構成されたものですが(ちなみに私は経年変化で必ずボロボロになるウレタンエッジのスピーカーは買いません)、新品状態や放置すれば硬化材料が多く、特にJBLなどスタジオ・PA系のスピーカーなどに見られるクロスエッジ(布にゴム系接着剤のようなダンピング材を塗布した耐用性の高いもの)、モノによっては今でもフィックスドエッジ系のものもあると思いますが(高能率のSPに多い)、いわば業務用ですから爆発的大音量に耐える設計であると同時に「そんぐらい大音量を継続的に流さないと慣らしが完全にいかない」ことも意味します。
※念押しになりますが「そういう意味でウレタンエッジのSPはエージングによる音の変化は少ない」
●一般論では語れませんが、80年代90年代に隆盛を極めた日本のオーディオ家電「バラコン時代」
698だっかな798シリーズと呼ばれる3ウェイのブックシェルフSPが流行し、
素材的にも強烈に高価なものが廉価に販売されたものです。
しかし、オーディオファンからの評判がダントツだったかと言えば違っておりまして、
素材的にはなんじゃこりゃの部分もある英国製20p2ウェイSPが「憧れの名品」のように語られるなど、意味不明な状況となった背景の一部もエージングでした。
↓
3ウエイでお馴染みの30pウーファーのエージングは「日本家屋では再生不可能な大音量でようやく」という水準にあったので、購入した「ほぼ全てのユーザにおいて一度も本領発揮することなく廃棄された」側面もあったのです。
(前述説明の”必ず経年変化でボロボロになるウレタンエッジ”普及の原因でもあったと思います。同様の狙いで耐用性のあるものに鹿革エッジというカスタムパーツもありますがまず目にすること無いです。)
(ちなみに昨年30年選手の昭和のシステムオーディオのSPを交換しましたが、フィックスドエッジ系20pウーファーのエッジには劣化ありませんでした。)
●なんと申しましょうか、日本では定番の6畳間のリスニングルームに「そもそも30pウーファーは必要が無い」(これは広さでは無く再生最大音量の意)、なんて落ちだったのです。
てなワケで、オーディオ機器にはエージングと呼ばれる”慣らし運転”は有効で(親切な日本メーカーの一部はそこを見越した生産ラインあるのかもしれませんが)、
特に昨今通販でお馴染み中国製のバッタものなどだと、ユニットそのものの製造誤差も多くなっていると思います(廉価なハイレゾヘッドフォンなどと謳っているものなど)。
ダイナミックスピーカーの場合、少々製造誤差があっても振動係数(バネと重量で決まる)そのものまでは大きく変化が無い筈で、これもエージングで基礎的振動特性に近づくことが予想され、
過去にヤフオクでブランド不明のカナル型ヘッドフォンを落札し、(品質の割に)あまりに音質が酷く驚いたところ、エージング音源鳴らしまくって聴きなおすと驚くほど改善した経験があります(そのご改造試みて壊してしまったんですがww)。
※ヘッドフォンなどで使用されてるダイナミック型ドライバの振動版は据置で言えばツィーターみたいなもので、フィルム状の振動版そものの縁(ふち)を折り曲げて動くようになっているものが多いのかな?これって据置ウーファーで言えばフィックスドエッジみたいなとこあるので、エージング効果も大きい可能性あります。
(つまりエージング無しを意識したウレタンエッジみたいなドライバでは無い)
据置SPと違い、ヘッドフォンのエージングは外に漏れる音も小さく簡単です、
「スペックはいい筈なのに、なんじゃこりゃ?」な方は、一度エージング試されるといいかもです。
音源はyoutubeなど”スピーカー エージング”で検索すると山ほど出てきます、
再生してユニットから異音が出る音量だと、ぶっ壊れてしまいますのでご注意ください(笑
(ちなみに据置SPのエージングは騒音をキャンセルするため、左右で位相を逆転接続し向かい合わせに固定して行ったりしたものです。)
ちなみに音の変化は様々です、
動きやすくなって強くなる場合もあれば、固有振動ピークがほぐれて聴きやすく場合もあります。
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