この論拠になっているのは、黒川紀章氏設計の長銀カプセルや、古いレポート記事に登場するヴィンテージなマンション、そしてビラモデルナ設計のコルビュジエやらの部屋が(確か伊丹十三監督の映画に登場したビルもそうだったかしら)「みなさんが想像するよりはるかに狭い」という事です。
イメージとしては、映画『007ロシアより愛をこめて』などに登場する”欧州の高級長距離特急列車の個室”みたいな造りですね。
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てなところから考えると、江戸間6帖(9.27u)ってかなり広いです。
(ちなみに京間はもっと広く10.94u、現代マンションは団地サイズ8.67uで6帖を自称します)
■しかし、感覚的にどうでしょう、
風呂付で15uの現実は、内見すればわかりますが「随分狭いな」となります。
(勿論何も置かなければ十分ですけどね)
ところが、ブログレポートでもお馴染みの赤坂レジデンシャルホテルなんかだと、16uクラスの部屋が広々と感じられて、中銀カプセルやコルビュジエ設計の部屋を思わせる雰囲気がある。
●その理由はキッチンの有無です
このポイントがわかってるから、投資用分譲1Rを設計した時に”あのミニキッチン”も同時に発明したのだと思います(”高級長距離特急列車の個室”にキッチンはありませんからね)。
話は戻りますが、キッチンは造作面積だけで存在しているのではありません。
誰もがその手前で人が動く空間を交えて広さを認識します。
ある意味、そのイメージは「シンクの面積と比例するかな?」な側面もあるため、(誰が思いついたのかミニキッチンに時々あるあの縦長のシンクはバッドチョイスだと思います)3点ユニットバスなどにおける”洗面のサイズ”は半ば定番の黄金律になっているのだと思います。
大事なことですが、キッチン造作がミニだと料理もできないというのは違います。
電子レンジ含めて活用できる手法は他にあるからです(ホットプレートやらオーブントースターや、キッチンワゴンにIH増設など、、)、但しシンクが小さいと洗い物が大変なので、この辺の生活様式のミニマル化に工夫は必要だと思いますけどね。
えーつまりですね
「6帖までもこんなに広い、ミニマル専用設計」みたいなお題の部屋がもっとあってもいいのかなと、思ったりするんですよね(まだまだ設計上工夫の余地はあるのではないかしら)。
※なんたって光熱費が安くあがりますからね