
物件自体は何か特別の反対でありまして、昭和の往年有名シリーズの一部屋なのであります。
都心東部立地で「30uシングル9万円系」に属しており、間取り一目でわかると思いますが昔は「6帖+3帖+K」だったのかなと思われる間取りをベースに洋間へ改装されているという事でしょう。
流石にL字廊下から居室入口には引き戸がある方がいいのではないかと思ったりもしますが、1Rストゥディオの設計合理性を考えますと思い切った改装と言っていいのではないでしょうか。
アイデア豊富な方ならこの長い廊下を生かしてエントランス足元に洒落た照明などを配置すれば玄関部分もDEN(納戸的な空間)のように持って行けます。
浴室はレストルーム同室タイプで、昭和マンションに時々ある「段差があって床タイル張り状」のスタイルとなっており、広さ的には余裕のB・T別と言ってもいい空間。←しかしこの真ん中にドアのあるタイプは使い勝手的に微妙じゃないかと前から思っておりまして、
なんとかトイレ側にドアを移動して浴室間にドアを設置でB・T別にできないのだろうかなどと思ってしまいますが往年の建築ですと「構造強度に一役買っている壁は半端無く強くて簡単に抜けない」だったりしますから工事的には可能でも難しいところあるんでしょうね。
それはともかく玄関がL字で室内動線はT字といった方向は、確かにバルコニー方向が方位になるのはなるんですけども、実質絵的に言えば窓の並ぶキッチンのある側が正面方位とも言えるので「横幅ワイド間取り」と解釈する事もできます。
間取りは縦長より断然横幅の広い方が開放感高いですから資料的には27uですが30uランクと位置づけできると思います。
■ちなみにお部屋の縦横比の話となりますと、前述のように原則的には”横広”のが好ましいんですが随分多数の部屋を内見してきた経験からしますと「具体的に表現するのは難しいんですが”正方形に近いスクエアな居室”」が空間認知的にもっとも開放感あるような気がします(和室で4畳半をそのまま拡大したような感じ)。
残念なから設計上「6帖以上のスクエアな居室」が設計される事は稀なので滅多にある縦横比では無いのですが、以前『分譲キラー』系マンションで22だったか23u前後の部屋なのに30uランクの部屋に入った時のような空間認知を叩きだすのに成功している実例を見た事があります。
どうやら前述の「具体的に表現するのが難しい」というポイントは”天井高を高く見せる工夫”が必要なようで、『平面上のスクエアでは無く縦横高さの三次元の比率が立方体的な?』方向に成功しないと実床面積より広い感じにならないのかも知れません。
→続きを読む